料理の腕を上げるために、まず作れるようになっておきたいのが、飽きのこない定番料理です。料理初心者でも無理なくおいしく作れる方法を、作家で料理家でもある樋口直哉さんが紹介する『樋口直哉の「シン・定番ごはん」』。今回は「銀鮭の漬け焼き」です。

4月は生の銀鮭が出回り始める時期

魚を上手に料理できる人はかなりの料理レベル。今日のレーマは魚料理の基本です。

鮭は秋が旬と思われており、実際、秋になると秋鮭という名前で店頭に鮭が並びます。この鮭は天然物で、シロザケという種類。鮭には他に輸入品の紅鮭やアトランティックサーモン、キングサーモン、サーモントラウトがありますが、実はこれから旬を迎える国産の鮭があります。宮城などで養殖されている銀鮭です。

養殖なので旬はない、と思われがちですが生の銀鮭が出回るのは4〜8月。多く流通している銀鮭は業界でチリ銀と呼ばれるチリ産ですが、国産のそれはまったく別のおいしさ。近年、養殖技術が発達したことがその理由ですが、塩焼きにしても、ムニエルにしても絶品の味わいです

銀鮭 白い模様は脂肪で、多いほどジューシーです

今日は漬け焼きの作り方を紹介しながら、魚焼きグリルの使い方についても触れます。