JR東日本が、ネット銀行に参入します。資産残高に応じて様々な特典を用意します。

支店名は新幹線の列車名

 JR東日本は2024年4月9日、ビューカードと共同でデジタル金融サービス「JRE BANK」を5月9日から始めると発表しました。口座を開設した人に様々な特典を用意しています。

 JRE BANKは、楽天銀行を所属銀行とし、ビューカードが銀行代理業者として各種契約締結の媒介を行います。楽天銀行に口座がある人でも、JRE BANKに口座を開設できます。

 支店名は新幹線の列車名から採り、口座数の推移にあわせて「JREはやぶさ支店」「JREとき支店」「JREこまち支店」の順に指定されます。

 サービスは、スマートフォン用のアプリやウェブサイトで展開。振込、定期・外貨預金、住宅ローンといった、楽天銀行が提供する一般的な銀行サービスが利用可能です。

 JRE BANKの特徴として、会員連携するとJREポイントがたまります。

 JRE BANKブランドのデビット機能付きキャッシュカードを使って、JCB加盟店でデビット決済(代金を口座から即時引き落とし)すると、500円ごとにJREポイントが1ポイントたまります(20歳未満は200円ごとに1ポイント、16歳未満はデビット機能なし)。

 目玉は、JR東日本のビジネス領域を生かした特典です。

 JR東日本の片道運賃・料金が4割引になる優待割引券は、ビューカード利用代金の引き落としを条件に、年2回の判定ごとに資産50万円(16〜24歳は20万円)以上で1枚、300万円以上で2枚プレゼントされます。給与などの受け取りがあるとさらに増え、年間最大10枚が提供されます。

 通常のJREポイント特典チケットより少ないポイントで新幹線4駅のどこかに往復できるサービス「どこかにビューーン!」も、2000ポイント引きで利用できます。

 割引後の必要ポイントは、東京・上野・大宮発が4000ポイント、仙台・盛岡・新潟・長野発が3000ポイントです。割引クーポンは、ビューカード利用代金の引き落としを条件に、資産50万円以上で1枚、給与などの受け取りがあるとさらに2枚を付与。年4回判定のため、年間最大12枚が提供されます。

 また、普通列車グリーン車を無料で利用できるSuicaグリーン券も提供。資産50万円以上のみの条件で1枚、年4回判定のため、年間最大4枚を受け取れます。

 このほか、東京・新宿〜佐野間の高速バス片道無料(資産50万円以上)、宿泊やレンタカー、駅ナカでの割引など、JR東日本グループで様々な特典が用意されています。

 JRE BANK口座からの現金引し出しは、駅のATM「VIEW ALTTE」で回数上限なし・手数料無料でできます。

 この発表を受けてSNSでは「ええやん」「特典が太っ腹すぎる」「ちょっと考えとこ」などと興味を持つ人や、「お得すぎて後々改悪されるだろうな」「特典だけ見れば魅力的なんだけどATMがなぁ…」といった慎重な声もありました。