約50発を発射したとみられる。

ミサイルが軌道を逸脱し半数を確認できず

 ウクライナ検事総長室は2024年5月7日、ロシアが攻撃に使用した北朝鮮製ミサイルのうち約半数が故障し、空中で爆発したと明らかにしました。

 ロシアはウクライナへの攻撃に、2023年末頃から北朝鮮製の弾道ミサイル「火星11号(KN-23)」を使用しているとみられます。

 そのためウクライナ政府は、2023年12月末から2024年の2月末にかけて、キーウやハルキウなどの都市を目標に発射されたミサイルのうち、北朝鮮製と断定されたものの残骸を調査していました。

 ロイター通信によると、ロシアが発射したミサイル約50発のうち、回収できたミサイルの残骸は21発分とのことです。

 半数以上の残骸を確認できなかった件についてウクライナ検事総長室は、ミサイルが軌道を逸脱し「空中で爆発した」ためと発表しています。

 北朝鮮製のミサイルについては、3月、ウクライナ検事総長室戦争犯罪部門のユーリー・ベローソフ局長が「品質が低く命中率は2割に留まる」と発言しており、2割といかないまでもかなり精度は落ちることが証明されたことになります。

 なお、ロシアが北朝鮮製ミサイルを使っていると最初に指摘したのはアメリカ政府ですが、北朝鮮はアメリカの主張に「根拠がない」と反論していました。