国道8号の「大谷防災」が、新規事業化されました。

災害や冬に強い道路を確保

 国土交通省が、国道8号のバイパス整備事業「大谷防災」を新規事業化しました。2024年度は当初予算として5000万円が計上され、測量が推進されます。

 大谷防災は、防災や交通安全確保などを目的とした事業です。福井県の南越前町大谷と敦賀市元比田を延長5.1kmの新しいバイパス道路で結びます。総事業費は375億円。道路は幅10m・2車線・設計速度60km/hで整備されます。開通時期は未定です。

 敦賀トンネルなどを含むこの区間の現道(国道8号)は2022年8月、豪雨により6か所で土砂災害が発生し、約90時間にわたり全面通行止めに。また、冬にはスタックによる立ち往生も発生しています。大谷防災は、こうした北陸の出入口にある“難所”を、新たに造るトンネルなどで通過します。

 大谷防災の新規事業化を受けて福井県の杉本達治知事は4月、「当該区間がバイパスとして整備されることで、令和4年8月の大雨による被災箇所の抜本的な対策が図られ、北陸と関西・中京間における人流・物流の安定的な確保に大きく寄与するものと考えております」と期待を寄せるコメントを出しています。

 なお、越前市から敦賀市にかけての国道8号は、大谷防災と同様にトンネルなどで走りやすくする「8号防災」「敦賀防災」の各事業も進行中です。