北海道の海の幸やスイーツを集めた「大北海道展」の第二弾が、1日から富山大和で始まりました。近年、ネット通販の普及や施設の老朽化で百貨店の閉店が相次ぐ中、富山大和では「熱い思い」と「やりがい」をもって集客に力を入れています。

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4月23日にスタートした第1弾とは店舗を入れ替えて始まった大北海道展の第2弾。

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今が旬の北海道産イチゴをメインとしたスイーツや、北海道の海の幸を味わえるお店、42店舗が軒をつらね、午前10時の開店と同時に大勢の客が詰めかけました。

記者:「何買われましたか?」
客:「白樺羊羹。私ね、札幌から2年前に引っ越してきているのでね。ここのものはよく分かってるのね。六花亭はいつもいつも行っていたところなので懐かしいです」

記者:「何買われた?」
客:「ナイヤガラのチョコレート。大好きっ!」

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出展ブースの中でも、開店直後から行列ができていたのは、ルタオの北海道産苺のチーズタルト。富山大和限定の一品で、1日300食限定。いちごの甘酸っぱさとチーズのコクが特徴です。

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このほかにも、北海道産のいちごが12粒乗った「いちごスペシャルケーキ」は付属のスコップで食べるという遊び心のあるケーキで、飛ぶように売れていました。(1日50食限定)

スイーツだけでなく海産物もー。

今回は“昆布締め“が特徴の海鮮丼や、昆布出汁につけたホタテが乗っているお弁当などが販売されています。

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注目は、2種類のウニと昆布締めしたウニが乗ったウニ食べ比べ弁当。お値段なんと4320円!(1日30限定食)

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さらに、「どれも食べたい!一つに絞れない!」という方向けに、ハーフサイズの弁当も販売されているので、食べ比べを楽しむことも出来そうです。

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また、北海道産牛の希少部位、赤身・サーロイン・タン・カルビ・ヒレの5種類を贅沢に握った肉寿司の盛り合わせも・・・(1日100食限定)

提供されている商品の多くは、富山大和の社員が直接現地に足を運び、選び抜いたものだと言います。

富山大和食品担当課・細川勝則課長:
「1年前から計画経てて北海道に2回も行ってきました。その中で皆さんに喜んでもらえるMD(品揃え)を組みまして臨んでおります」

大和によりますと、2024年2月期の決算は富山大和の売上高が167億5300万円で、前の年より3億900万円、率にして1・9%増加し、新型コロナ前の水準に戻ったということです。

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売り上げが改善した要因には、2024年1月の駅弁大会の売り上げが過去最高を更新するなど、催事が好調だったことが挙げられています。
特に、大北海道展は物産展の中で最も人気が高く、富山大和では売り上げに大きな期待を寄せています。

富山大和食品担当課・細川勝則課長:
「物産展の売り上げはもちろんですが全課に及ぶ集客にも大きな影響がございます。今回も前年の10%増を目標に熱い思いでやっています」

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近年、全国では百貨店の閉店が相次いでいます。2024年2月には愛知県一宮市の「名鉄百貨店」が閉店。地元住民を中心に親しまれてきましたが、ネット通販の普及に「コロナ禍」が重なって売り上げが落ち、ビルの老朽化もあって閉店を余儀なくされました。

今、百貨店にとって催事は生き残りをかけた重要戦略なのです。

富山大和食品担当課・細川勝則課長:
「当然プレッシャーもありますが、それをはねのけるやりがいもございます。大和の業績に関わる大きな部分だと思っております」

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スイーツから、海鮮まで北海道の春の味覚を存分に楽しめる大北海道展は5月6日まで開催されます。