教員の働き方を審議してきた中央教育審議会の特別部会が、残業代の代わりに基本給に上乗せ支給している手当の引き上げ案を示しました。
一方、“定額働かせ放題”と言われる枠組みは維持していて、過労死した教員の遺族は抜本的な改正の必要を訴えました。

過労死した教諭の妻(40代):「労働時間の管理なくして教員の命、健康は絶対に守れないと思います」

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こう話すのは2016年に過労死した滑川市の中学教諭の妻です。13日、富山県教職員組合が会見を開き、中央教育審議会の特別部会がまとめた提言案に異議を唱えました。

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提言案では、残業代の代わりに基本給に4%を上乗せ支給する「教職調整額」を10%以上に引き上げるべきだとし、時間外勤務は月20時間を目指すとしています。

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一方、働いた分の残業代を支払う仕組みがなく、「定額働かせ放題」とも言われてきた枠組みは維持されています。2022年の全国教員勤務実態調査によると、「過労死ライン」とされる月80時間超えは小学校で14%、中学校で37%でした。

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県内でも依然として過労死ラインで働く人が一定数いることから過労で亡くなった中学教諭の妻は…。

過労死した教諭の妻:「過労死ラインの方が一人でもいらっしゃるということは明日、または今日、どなたかが倒れられるかもしれない。また、私たちのような家族が生まれるかもしれないということを今は働いていらっしゃる教員自身、または管理職の方、県の方、国の方はどう思っていらっしゃるんでしょうか。教員の働き方について考えていただけないでしょうか」

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県教祖は、教職員の働き方の抜本的な見直しを訴えていく方針です。