モンスター、井上尚弥選手(31)。来週東京ドームでの試合を控えていますが、東京ドームでボクシングの試合が行われるのは、あのマイク・タイソン選手以来34年ぶりです。そんな歴史的一線を前に独占インタビューに応えてくれました。
■深い傷跡…日本ボクシング会の“敵討ち”
ボクシング史上2人目。2階級で4団体統一を成し遂げたモンスター、井上選手。
去年転向したスーパーバンタム級では、わずか2試合で4本のベルトを統一しました。
そんなモンスターの次なるステージ。ボクシングでは、34年ぶりとなる東京ドームでのビッグマッチ。
その挑戦を前に、独占インタビューに応じてくれました!
「今回ネリと戦うというのと、東京ドームで試合をするっていう。やっぱり(期待が)日に日に大きくなっていってるなっていうのは感じますし、それにしっかりと応えないといけないなっていうのも自分の中ではありますね」
この試合は日本ボクシング界にとって、2つの大きな意味を持ちます。
相手は、スーパーバンタム級1位、ルイス・ネリ選手(29)。悪童と呼ばれるこの男は、日本ボクシング界に深い傷跡を残しました。
7年前、当時人気実力ともに絶頂にあった山中慎介選手(当時34)との世界戦に勝利。しかし、その後のドーピング検査で薬物使用が発覚します。
その翌年、今度は計量オーバー。王座を剥奪されながら試合に臨み、山中選手を引退へと追い込みました。
一度は日本ボクシング界を追放されたネリでしたが、井上との一戦を前に、試合資格が回復されたのです。
「今29歳かな、ネリは。だからすごい今が全盛期なんだと思うんですよね。日本に来て、山中さんとやった時よりもキャリアを積んできた良さがあると思うので、そこには警戒をしたいですね」
山中戦以降のネリは、アメリカを主戦場に勝利を重ね、ベルトを奪取。去年の試合がアメリカ誌「The Ring」の年間ベストバウト(最優秀試合)を受賞するなど、キャリアの全盛期を迎えています。
「昔は勢いだけで戦っていた。そこに駆け引きが入ってくるっていうところで、より頭を使って戦わないといけない試合になってくると思うので。ネリの距離間での戦いになると、乱打戦は怖いものはありますし、本当に侮れない相手っていう感じですね」
警戒を強める井上に対し、ネリ選手はこのように話します。
「井上は過大評価され過ぎている。試合を見たが、弱点はいくつもある」