ハマス壊滅を目指すイスラエル軍がガザ地区南部のラファで軍事作戦を拡大させるなか、ハマス軍事部門トップのシンワル氏が、ラファにはいない可能性が出てきました。

 イスラエルメディアは11日、複数のイスラエル政府高官の話として、シンワル氏が「ラファではなく、その北にあるハンユニスの地下トンネルに潜伏している可能性が高い」とする最新の情報分析を伝えました。

 去年10月の大規模攻撃を指揮したとされるシンワル氏について、イスラエル軍はこれまで繰り返し「(シンワル氏に)迫っている」と主張してきましたが、めぼしい成果は上げられていません。

 また、ハマス戦闘員の多くが「軍事作戦の脅威を受けて、ラファの北へと逃走している」ということです。

 高官の一人は「有効な対策を打ち出さないとハマスとのいたちごっこが続く」と警告しています。

 アメリカ政府はイスラエル政府に対し、ラファへの侵攻拡大を自制すればハマス幹部の居場所を含む機密情報を提供すると伝えたということです。