7月にお札が新しいデザインに一新されます。
20年ぶりの新札発行で山梨県中央市の企業が、従来の約5倍の生産に追われています。
芹沢年延記者:
「さよなら、野口、樋口、諭吉。こんちには、栄一。新札を識別する機械の生産がピークを迎えています」
中央市にある協南精機は、県内で唯一、紙幣を識別する機械を製造しています。
協南精機 川口剛史社長:
「例年に比べまして5倍くらいの生産量になっています」
この7月に20年ぶりに紙幣のデザインが変更されることに合わせて、全国から新紙幣に対応する両替機などの注文が相次ぎ、去年の約5倍、ひと月に約1000台を生産しています。
3年前から新札への対応を進めていて、1つ1つ手作業で組み立てていきます。
協南精機の職員:
「お札の読み込みが悪いのがないことを、厳密に細かくチェック」
協南精機 川口剛史社長:
「偽札を通したりしてはいけないもので、8回くらい(財務省に)データを取りにいって慎重に設計しました」
紙幣の識別は新札と現在のお札の両方できるようにしなければなりませんが、今回はさらに別の対応も求められています。
協南精機 川口剛史社長:
「今はキャッシュレス化が進んでいますから、紙幣にもキャッシュレスにも対応できるハイブリッドの製品に変わってきております」
「キャッシュレスは通信技術とかも必要ですから、そういうところでは苦労しました」
去年11月ごろから受注が増加したことを受けて、作業場を拡大して対応していますが、すでに今年9月までは予約がいっぱいで今年度中は忙しさが続く見通しです。
協南精機 川口剛史社長:
「キャッシュレス化が進んでいますけれど、小銭や現金紙幣が必要な場合に弊社の両替機とかカード販売機を使っていただけるとよろしいと思います」
なお、新しいお札には世界初となる3Dホログラムなどの偽造防止技術が施されていて、7月3日から発行されます。