ポルシェのベストセラーカー、新型「カイエン」にスポーティグレード「GTS」が登場、予約受注が開始されました。どう進化したのでしょうか。

「カイエンGTS」と「カイエンGTSクーペ」が同時に受注開始

 ポルシェジャパンは2024年4月22日、新型「 Cayenne GTS(カイエンGTS)」および「 Cayenne GTS Coupe(カイエンGTSクーペ)」の予約受注を開始しました。

 消費税込みの車両価格は、新型カイエンGTSが1868万円、新型カイエンGTSクーペが1923万円です。

 カイエンは、2002年に初代が登場したポルシェ初のSUVです。

 この初代はVW「トゥアレグ」と共通したプラットフォームで登場しましたが、SUV人気も相まって、またたく間に世界的に大人気のモデルとなりました。

 2010年に2代目に進化、現行型のカイエンは2017年に登場した3代目モデルとなります。2023年4月にアップデート、内外装ともに大幅マイナーチェンジが行われました。

 全長4920mm×全幅1985mm×全高1695mm、ホイールベースは2895mmというボディサイズのSUVですが、ポルシェらしいスポーティな走りが魅力となります。

 昨年2023年では、カイエンは全世界で8万7553台を販売。ポルシェ・モデルの中でベストセラーとなっています。

 今回登場したのは改良新型カイエンのなかのダイナミックなグレード「GTS」です。GTSとはグランツーリスモスポーツの略称で、ダイナミクスと長距離ドライブ性能をさらに高めたモデルであることを意味します。

 新型カイエンGTSは、GTS専用シャシと10mm低くなった車高を採用。ポルシェアクティブサスペンションマネジメント(PASM)とポルシェトルクベクトリングプラス(PTV Plus)を含むアダプティブエアサスペンションが標準装備となっています。

 またポルシェトラクションマネジメント(PTM)やオプションのポルシェダイナミックシャシーコントロール(PDCC)など、オンロードでの最適なパフォーマンスを実現するために特別に設計されています。

 ポルシェが開発し、ツッフェンハウゼンで製造された4リッターV型8気筒ツインターボエンジンは大幅に改良が施されています。500馬力・660Nmと、先代モデルと比較しプラス40馬力・プラス40Nmと向上、組み合わされる8速ティプトロニックSトランスミッションは、スポーツプラスモードでの応答時間とシフト時間を短縮し、走行性能を大幅に向上させます。

 これらにより、新型カイエンGTSの0-100km/h加速は4.4秒、最高速度は275km/hというパフォーマンスを発揮します。

 デザインでは、車両の両サイドとリアにブラックの“GTS”ロゴがあしらわれており、大型のクーリングエアインテークを備えた特別なフロントエンド、ダークティンテッド ヘッドライトおよびテールライト、レッドのブレーキキャリパーが装備されています。

 先代のGTSモデルでは、これらのボディパーツの一部はボディカラーと同色でしたが、標準装備のスポーツデザインパッケージの一部であるサイドスカート、フロントインレー、サイドウインドウトリム、ホイールアーチエクステンションなどのボディアタッチメントは、すべてハイグロスブラックで塗装されます。

 対照的に、スポーツエキゾーストシステムのテールパイプは、従来はブラックでしたがダークブロンズカラーに変更。足元にはアンスラサイトグレーで仕上げた21インチRSスパイダーデザインホイールが装着されます。

 インテリアでは、ヒーテッドGTスポーツステアリングホイールが標準装備。高品質素材のRace-Texも車内のいたるところに使用されており、ルーフライニング、アームレスト、ドアパネル、8way調節機能付スポーツシートのセンターパネルをこのスエード調のファブリックが覆います。