2024年3月に発表された新型メルセデスAMG「E53ハイブリッド 4MATIC+」が欧州で発売されました。どんなパフォーマンスのモデルなのでしょうか。

0−100km/h加速は3.8秒、最高速度は280㎞/h

 メルセデス・ベンツの高性能車部門、メルセデスAMGはは2024年4月25日、欧州にて新型「メルセデスAMG E53 HYBRID 4MATIC+(E53ハイブリッド4MATIC+、以下E53ハイブリッド)」を欧州市場で発売しました。

 ドイツ市場での価格はE53ハイブリッドセダンが10万9242ユーロ(日本円で1835万円。ドイツの付加価値税VAT19%込、以下同)から、ツーリングワゴンが11万1741ユーロ(約1877万円)からとなっています。

 Eクラスは、世界で累計1600万台以上の販売台数を誇るメルセデス・ベンツの中核をなすモデルで、1946年に発表されたW136型以来、世界のプレミアムセダンの指標とされてきました。

 Eクラスという車名になったのは1985年に登場したW124/S124型から。日本でも1986年に登場し、当時のバブル景気もあり大ヒットモデルとなりました。

現行型Eクラスは、2023年4月に世界初公開された(ステーションワゴンは2023年6月)、E暮らすという車名となって6代目となるW214/S214型です。日本でも2024年1月にセダンとステーションワゴンが同時に上陸しています。

 今回、欧州で発売された新型メルセデスAMG E53ハイブリッドは、「GLE53ハイブリッド4MATIC+」に続くメルセデスAMGの次世代ハイブリッドです。

 330kW(449馬力)を発生する3リッター直列6気筒ターボエンジンと120kW(約163馬力)モーターが組み合わされ、最大システム出力は430kW(585馬力。RACEスタート時は612馬力)と750Nmの最大トルクを発生します。

 先代(W213型)時代のE53ハイブリッドと比較すると14馬力の増加となっています。

 モーターは AMGスピードシフトTCT9Gトランスミッション(9速AT)に統合され、スペースが節約されています。

 これらにより、0−100km/h加速は3.8秒、最高速度は280km/h(リミッター)というパフォーマンスを発揮します。またEV走行では最高140km/hまでの走行が可能です。

 総容量28.6kWhのリチウムイオンバッテリーは後部の荷室フロアの下に取り付けられています。高電圧バッテリーにより、最大航続距離100kmを超えるEV走行が可能となります。

 また11kWの普通充電のほか、60kWの急速充電にも対応、10%から80%まで約20分で充電が可能です。

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 発売初年度は、充実の装備を備えた特別仕様車「Edition 1(エディション1)」が注文可能です。セダンとツーリングワゴンに設定可能で、追加価格は2万7370ユーロ(約46万円)です。マットブラックに塗装されたクロススポークデザインの21インチAMG鍛造ホイールや、ホワイトのAMGロゴが入ったブラックのブレーキキャリパーなどが装備されます。

 インテリアでは「Edition 1」の文字が入ったブラックのナッパレザーのAMGパフォーマンスシートや、センターコンソールに施された独自の「Edition 1」の刻印と、黄色の装飾ステッチと「Edition 1」のラベルが付いた専用のAMGフロアマットなどが用意され、さらに「Edition 1」ロゴが入ったオーダーメイドのAMGインドア・カーカバーが付属します。