宅配トラックを見て「遅い」「ノロノロ運転」という声がある。元宅配ドライバーとして宅配業者に勤めていた漫画家・ゆきたこーすけ(@kosukeyukita)さんのもとにも「皆さん同じスピードで走っているようですが、車にリミッターがついているのでしょうか」との質問が。今回は、「運び屋ゆきたの漫画な日常」から「宅配トラックが遅い理由」を紹介しよう!


■宅配トラック「遅い?」それとも安全運転で「安心?」
一般ドライバーから「遅い!」と苦情が入ることもある宅配トラック。元宅配ドライバーとして宅配業者に勤めていたゆきたさんのもとに「皆さん同じスピードで走っているようですが、リミッターがついているのでしょうか」という質問が届いた。

「大型のトラックには時速90キロくらいのスピードリミッターがついていると思いますが、2トンの集配車には普通はついていないと思います」と、ゆきたさん。ゆきたさんの勤めていた宅配会社では「『社内速度』というものがあって、たとえ時速60キロ規制の道路でも時速40キロ以上は出してはいけないことになっていました」と話す。

「ドライブレコーダーは道路だけでなく運転席も記録されており、速度を含め、どこで止まったとかどこでバックしたとか、いろんな情報がデジタルタコグラフに記録されるので、下手な運転をしたらわかるようになっていました」(ゆきたさん)

宅配ドライバーはコンプライアンス重視。社内速度を守って、安全運転しているだけである。ドライバーの中には、高速道路でコバンザメの如く後ろをついて走行すると、突然の割り込みや減速、加速などの必要がなく一定走行ができ、「ストレスがない」「安心して運転できる」といった声も多い。

社内では、定期的に「運転適性診断」も実施。反射速度や動体視力、視野の広さを調べる検査がある。「ゲーム感覚で楽しい」ものもあるが、ゆきたさんは障害物を避けていくテストが苦手だったという。ドライバーはこうしてさまざまな形で、運転を採点される。「D判定」「頑張りましょう」と書かれると、イラッとくることもあったそうだ。


取材協力:ゆきたこーすけ(@kosukeyukita)