子どもの頃から漫画が好きで、ユーモア溢れる漫画を描いている宮野シンイチ(@Chameleon_0219)さん。X(旧Twitter)にて公開された「夜逃げ屋日記」は、DV被害などに遭う依頼者を夜逃げさせた実話を基に描かれた人気漫画だ。今回は、X(旧Twitter)に投稿されている中から「夜逃げ屋日記」の33〜35話を紹介するとともに、著者に家族が息子の夜逃げを周知していることについても聞いた。


家族からの学歴DVに耐え切れず、夜逃げを決意した上原コウイチ君。持ち物にはシールが貼られていることに気が付いた宮野は、コウイチ君のマメな性格を褒める。しかし、シールを貼ったのは母親だと打ち明けるコウイチ君。

なんと、今回の夜逃げは家族も承知。由緒ある上原家にとって、毎年東大に不合格のコウイチ君は邪魔者扱いだ。

荷物の運搬が終わり、コウイチ君の部屋も綺麗に片付いた。そして、「僕さえいなくなれば、みんな幸せになります」と呟き、「どうして僕は生まれて来たんでしょうか?」と言いながら涙を流すコウイチ君。東大には受からなかったけれど、これまで一生懸命頑張ってきたと言う。

「誰からも認めてもらえない」というコウイチ君の気持ちが、宮野には少しだけわかる。コウイチ君の悲しみやつらさなどの感情が伝わってきて、仕事中に初めて涙を流す宮野。そして、2人はトラックに乗って引っ越し先へと向かう…。

現在も夜逃げ屋のスタッフとしての顔を持つ宮野シンイチさん。今回は、著者に家族が息子の夜逃げを承知していることについて伺った。

――依頼者の家族が息子の夜逃げを承知していることについて、どのように思われましたか?

やはり夜逃げなので、「相手側に知られている」という状態で行うのはとても奇妙に感じました。言い方が悪いかもしれませんが気味が悪いというか、不気味というか。いつもと違った怖さがありました。

若くして夜逃げをしたコウイチ君の新たな人生の歩みを応援したい!「夜逃げ屋日記」は2024年2月2日に第2巻が発売されている。さらに、著者と夜逃げ屋の社長との対談(前編/後編)も実現。気になる人はぜひ読んでみて!




取材協力:宮野シンイチ(@Chameleon_0219)