■これまでのあらすじ
定年退職し、夫にも先立たれた美恵子はひとり暮らしをしている。近くに住む息子の妻である菜帆が気にかけてくれるのだが、実はその行動に困っていた。
美恵子が惣菜を購入していると知った菜帆は、体調のために料理を作って持参すると宣言。しかしその量や内容が美恵子には合わなくて…。さらに美恵子の好みではない手作り化粧水やヨーグルトまで差し入れ。しかしその優しい行動にはっきり断ることもできず、仕方なくお礼としてお金を包んでいた…。







私と娘の加奈は、どちらかというと性格が似ている親子でした。私もずっと仕事をしてきたので、自分の意見を相手に伝えられずに困り果てるということはあまり経験がありません。でも義理の親子関係においては、仕事で培った経験を活かすことができませんでした。

その点、加奈はなかなか強烈なお義母さんに対してもはっきりと自分の意見が言えていて、わが子ながら頼もしいような心配なような複雑な気持でした。

そして私がなぜ菜帆さんにはっきり差し入れを断れないのか…。その理由は加奈が言ったとおり、息子との疎遠が怖かったからです。息子とべったりした親子関係ではなかったとしても、この年齢で家族と行き違いにはなりたくないと考えていました。

もしかしたら夫がすでにいないから、そんな風に思ってしまうのかもしれません。

※この漫画は実話を元に編集しています

原案:ウーマンエキサイト編集部、脚本:高尾、イラスト:ニタヨメ
(ウーマンエキサイト編集部)