幼児の泣き声で邪気をはらい、健やかな成長を祈る「泣き相撲」が4日、鶴岡市の荘内神社(石原純一宮司)で行われた。「大声で泣いたら勝ち」のユニークな勝負に、赤ちゃん力士は元気な泣き声を会場に響かせていた。5日も行われる。

 9回目の今回は最多のエントリー数となり、2日間で県内外から生後3カ月〜2歳の約170人が出場する。初日は、祈禱(きとう)を受けて土俵入りし、行司役の「のこった」の掛け声で取組を開始した。すぐに泣き出す子もいれば、きょとんと行司役を見つめる子、笑顔で手をたたく子も。家族は手作りのカラフルなうちわで応援したり、笑顔で拍手を送ったりしていた。

 参加した栃木県小山市、会社員落合悠人さん(30)と主婦穂乃香さん(29)夫婦は、生後11カ月の長男湊与(みなと)くんを応援。「さっきまで寝ていたのに、元気よく泣いてくれた。明るい子に育ってほしい」と笑顔で話していた。