5月12日の「母の日」を前に、県内の生花店や生活雑貨を扱う小売店では売り場に関連ギフトを広く並べて来店者へのアピールを強化している。今年の雑貨店の「イチ押し」は昨年の猛暑を受け、暑さをしのぎ、涼を得るグッズだ。一方、生花店では鉢物で定番のカーネーションのほか、花瓶が不要でそのまま飾ることができる切り花のギフトも充実させて購買意欲を刺激している。

 ラ・カーサ山形南店(山形市)は例年人気のマッサージグッズやハンカチなどのほか、「涼を得る」グッズとして日傘や扇子も充実させた。日傘は昨年よりも入荷数を増やし、売り上げも伸びている。4千円〜1万円の予算で購入する人が多いという。今年は新型コロナウイルスの5類移行後初のゴールデンウイーク(GW)で、伊藤祐規店長は「レジャーに出かける人が多いからか、母の日関連の動きは少し遅め。ピークは連休明け」とみている。

 寒河江市の花店「花泉」では、カーネーションやアジサイなどの鉢物、ラッピングしたまま飾ることができる切り花のギフトが並ぶ。12日は混雑し、品薄となる種類も想定されることから、日にちを前後にずらすことも提案する。「選べる種類も増えるので、好きな花で日頃の感謝を伝えてほしい」と大泉拓也社長。

 藤崎山形店(山形市)はキッチングッズのほか、涼しさを感じられるハーブ系のギフトが並ぶ。9〜13日はお取り寄せスイーツやフラワーギフトを販売するイベントを予定している。エムアイプラザ三越山形店(同)は日傘や帽子、バッグなどが並び、5千円台が動いているという。

 創業地と物流拠点が山形市のカタログギフト最大手リンベル(東京)は、ラッピングカタログ、花とカタログのセットなど56商品を用意(受け付け終了分も含む)。4千〜5千円台と、1万円台が動いているという。今年は子育て世代の家庭向けに、メッセージが書ける間伐材のしおり付きカタログを用意。1回の注文で母の日と父の日に届くセットもある。10日午前10時までの注文で、母の日に届けることが可能だ。