【ソウル聯合ニュース】韓国銀行(中央銀行)が2日発表した1〜3月期の実質国内総生産(GDP、暫定値)は前期比0.3%増加した。4月25日に発表された速報値と同じ。新型コロナウイルス対策の行動制限の解除以降、民間消費が伸びており、2四半期連続のマイナス成長は免れた。

 四半期ベースの成長率は、新型コロナの感染拡大により2020年1〜3月期(1.3%減)と4〜6月期(3.0%減)に連続でマイナスとなったが、7〜9月期(2.3%増)から10〜12月期(1.2%増)、21年1〜3月期(1.7%増)、4〜6月期(0.8%増)、7〜9月期(0.2%増)、10〜12月期(1.3%増)、22年1〜3月期(0.6%増)、4〜6月期(0.7%増)、7〜9月期(0.3%増)まで9期連続でプラスを維持した。しかし10〜12月期(0.4%減)は輸出の急減に伴いマイナスに転落していた。

 今年1〜3月期を部門別にみると、民間消費は娯楽・文化、飲食・宿泊などのサービスを中心に前期比0.6%増加した。建設投資は建物建設の拡大で1.3%伸び、政府消費(政府支出)も0.4%増加した。

 設備投資は半導体製造装置などの機械類が振るわず、5.0%落ち込んだ。

 輸出は半導体が減少するも輸送用機械などが好調で4.5%増加した。輸入の増加率(4.2%)を上回った。

 民間消費の成長率への寄与度は0.3ポイントだった。一方で輸出から輸入を差し引いた純輸出は成長率を0.2ポイント押し下げた。貿易収支の赤字が経済成長に打撃を与えている。

 経済活動別の成長率は製造業が1.3%増加し、建設業も3.0%伸びた。サービス業は運輸業などが低調で横ばいだった。

 韓国銀行が同日発表した別の資料によると、22年の実質GDP成長率は2.6%、名目GDP成長率は3.9%だった。1人当たり国民総所得(GNI)は3万2886ドル(約456万円)で、3月7日の発表から225ドル増えた。