【ソウル聯合ニュース】韓国政府が医師不足などの対策として打ち出した大学医学部の入学定員増に反発し専攻医(研修医)らが一斉に職場を離脱した問題で、政府は2月29日までに復帰しなければ法的責任を問うとしていたが、政府が定めた「デッドライン」を越えても専攻医らは医療現場に戻る明確な動きを見せていない。

 保健福祉部などによると、2月28日午前11時時点で、全国の100の主要病院で専攻医294人が職場に復帰したという。

 2月28日午後7時時点で職場を離脱した専攻医は9076人で、復帰したのは約3%にすぎない。現場でも、体感できる規模の復帰ではないとの見方が一般的で、流れが変わったとは言い難いという。

 大韓専攻医協議会のパク・ダン会長は前日、SNS(交流サイト)に全国の国立大学病院の専攻医の代表らに会ったとし、「(職場離脱の)大きな波が揺らぐことはないようだ」と投稿した。

 ただ、3月1日からの3連休に復帰を検討し、連休明けに職場に戻る専攻医が増える可能性もある。

 ソウル大学病院やセブランス病院、サムスンソウル病院など、ソウルにある大型病院の院長らが専攻医らに職場に戻るよう呼び掛けたことから、復帰する専攻医が増える可能性が高まった。

 ある総合病院の教授は「専攻医らもこの状況を続けていくのは多くの負担を感じるだろう」とし、「予測するのは難しいが、週末になれば(復帰する専攻医が)もう少し増える可能性もあるのではないか」と期待交じりに話した。