〈オススメ〉「戦争は、」
林の中を進む黒いヘビのような物体。無数のクモやムカデのような生物も室内や人体に忍び寄り、暗い色調で描かれた絵には気味悪さが漂う。これは戦争の影なのか。 原書は...
06月06日 10:00
本村凌二さん「神々のささやく世界 オリエントの文明」インタビュー 4千年の通史を一人で
メソポタミア文明からローマ帝国の滅亡まで、4千年の古代史を一人で叙述する、全8巻のシリーズ「地中海世界の歴史」。その最初の2巻を世に送り出した。 第1巻の『神...
06月06日 10:00
映画「違国日記」新垣結衣さん・早瀬憩さんインタビュー お互い違う人間、距離感を保ち「どう寄り添えるか」
あらすじ交通事故により目の前で両親を亡くした15歳の朝(早瀬憩)は、ぼうぜんとした状態のまま葬儀に参列する。たった一人残された彼女に親類縁者が心無い言葉を投げか...
06月06日 10:00
文庫ランキング(紀伊国屋書店全店、2024年5月29日 〜 6月4日)
白鳥とコウモリ 〈上〉(東野圭吾、幻冬舎文庫)白鳥とコウモリ 〈下〉(東野圭吾、幻冬舎文庫)赤と青のガウン―オックスフォード留学記(彬子女王、PHP文庫)(雨穴...
06月06日 07:00
斎藤美奈子さん書評集「あなたの代わりに読みました」 明日への糧、忙しい読者に寄り添い
本書は、週刊朝日で2013年から休刊した23年までに書いた490本の書評から154本を選んだ1冊だ。政治や社会、文学、暮らしや芸能のテーマに分けて収めた。連載...
06月05日 10:00
兵庫編 華やかな表層の下にある現実 文芸評論家・斎藤美奈子
摂津・播磨・但馬・丹波・淡路。5国が合わさった兵庫県は「日本の縮図」と呼ばれている。歴史も風土も、もしかしたら経済も、だ。 日本海側から行くと、まずは志賀直哉...
06月05日 10:00
現代社会の問題とらえた活劇小説「スリーアミーゴス バッドカンパニーⅢ」 若林踏が薦める文庫この新刊!
『スリーアミーゴス バッドカンパニーⅢ』 深町秋生著 集英社文庫 935円『身代りの女』 シャロン・ボルトン著 川副智子訳 新潮文庫 1320円『プレイバック』...
06月05日 10:00
三上延さんに「ナンセンス」の意味を教えてくれたマルクス兄弟の映画「我輩は鴨である」
私がマルクス兄弟の名前を知ったのは10代半ばだった。 当時、所属していた高校の文芸部で1学年上のT先輩から教わった気がする。先輩自身がマルクス兄弟を好きだった...
06月04日 10:00
米澤穂信さん、青春ミステリー「小市民」シリーズ完結 思春期探偵、探りあてる「自分」
人気作家、米澤穂信さんの青春ミステリー「小市民」シリーズの四部作が「冬期限定ボンボンショコラ事件」(創元推理文庫)で完結した。2004年の第1作「春期限定いち...
06月04日 10:00
青崎有吾「地雷グリコ」 心理戦・謎解き、圧倒の青春力
まさに破竹の勢いだ。 先月、わずか一週間の間に本格ミステリ大賞、日本推理作家協会賞、そして山本周五郎賞を受賞。十一月の刊行のため、昨年の各種ランキングは対象外...
06月04日 10:00
「オーサー・ビジット」2024 今村翔吾さん、藤岡陽子さんらが特別授業、参加校を募集
本の著者が各地の学校を訪問して特別授業をする「オーサー・ビジット」が参加校を募集しています。今年度のオーサーは、ジャーナリストの池上彰さん、小説家の今村翔吾さ...
06月04日 10:00
新書ランキング(丸善 丸の内本店、2024年5月23日〜5月29日)
なぜ働いていると本が読めなくなるのか(三宅香帆、集英社)「モノ言う株主」の株式市場原論(丸木強、中央公論新社)生成AIで世界はこう変わる(今井翔太、SBクリエイ...
06月04日 07:00
千街晶之さん注目のミステリー3冊 現代女性たちの闘い、鋭く深く
女の国会対決両京十五日Ⅱ 天命 与党の国対副委員長を務めていた国会議員・朝沼侑子の毒死という衝撃的な事件を扱っているのが新川帆立(ほたて)『女の国会』だ。朝沼が...
06月03日 10:00
ふわはねさん「えほんとりっぷ 全国絵本屋さんめぐり130軒」 絵本と出会いに旅に出よう
子どもが集う「こどもの本屋」本もこの店も自分のためにあると思ってほしい。掲げた看板に込めた店主の願い(『えほんとりっぷ 全国絵本屋さんめぐり130軒』より)「た...
06月03日 10:00
昨日のことのように 柴崎友香
連休に高校の同窓会が大阪であった。同窓会は八年ぶりだったが、高校の同級生たちは、何年経っても昨日教室で会っていたみたいに話せる。高校時代は一度も話したことがな...
06月02日 10:00
アリス・マンローを悼む もがく女たち、容赦ない眼差しで
二〇一三年「短篇(たんぺん)の名手」としてノーベル文学賞を受賞したアリス・マンローが、五月一三日に亡くなった。享年九二歳。 マンローは一九三一年、カナダ、オン...
06月02日 10:00
「spring」 芸術家の生理 生々しくリアルに 朝日新聞書評から
「spring」 [著]恩田陸 凄(すご)い。どうして著者はこれほどまでに生々しくリアルに芸術家の生理がわかるのか。 若くして優れたバレエダンサーであり振付家で...
06月01日 07:00
「別れを告げない」書評 引き裂かれた島の記憶から光が
「別れを告げない」 [著]ハン・ガン 雪が降り続く。真っ白に染まった道に、哀切極まりない言葉が刻印されていく。雪がすべてを吸収し、空気までもが凍り付いてしまった...
06月01日 07:00
「結婚の社会学」書評 事実を示し「ふつう」を解体する
「結婚の社会学」 [著]阪井裕一郎 では、問題。次は〇か×か。⑴結婚しない人が増えると少子化が進む。⑵女性の就労率が上がると出生率が下がる。 答(こたえ)はどち...
06月01日 07:00
「21世紀の戦争と政治」書評 クラウゼヴィッツ後を読み解く
「21世紀の戦争と政治」 [著]エミール・シンプソン 21世紀の戦争はいかなる変化を遂げるのか。19世紀前半に書かれたカール・フォン・クラウゼヴィッツの『戦争論...
06月01日 07:00
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