老若男女、誰しもが利用する電車。あらゆる人が乗り合わせるからこそ、お互いの気遣いやマナーが大切になります。満員電車に乗ったらリュックを降ろす、大っぴらに化粧をしない、車内での電話は控えるなど、これらは最低限周知されているマナーですが、思いもよらないところで、あなたも乗り合った人たちに迷惑をかけてしまっているかもしれません。

 無意識のうちに、こんなことはしていませんか……?

●動けない満員電車 ― なのに隣からキツいフレーバーが……

 たまたま隣に乗り合わせた人が、自分が席に座った途端、こちらをふっと見返し、眉をひそめ、呼吸を吐ききりながら逆を向く ― そんな経験ありませんか?人は他人の臭いに敏感なもの。そう、最近話題にもなっている「スメルハラスメント」、略して「スメハラ」も、電車内迷惑行為のひとつなのです。

 とはいえ、体臭は体質で変えられない部分もあるでしょう。夏場、人はどうしても汗をかきますし、押さえるにも限界や仕方のない面も大いにあります。しかし、垂れ流した汗をそのままにして電車に乗り込むのは臭いだけでなく、人としてNGです。誰だって他人の汗に触れたくはありません。

 逆に、匂いをつけすぎるのも時にはスメハラになります。きつい香りはもはや「匂い」ではなく「臭い」です。すれ違った時、ふわりと香る程度が一番魅力的と覚えておきましょう。

 自分の臭いは自分ではなかなか気付かないもの。特に夏場は体臭には気を配るのがマナーです。

●歩いてないからいいとは言えない、スマホ凝視の落とし穴

 最近は歩きスマホを注意するポスターなども増えましたが、歩いてなければいいという話しではない場合もあります。

 例えば電車の乗り降りの際、ついついスマホをいじって視線を落としたまま、周囲の状況に気を配りきれず乗り遅れる、降り遅れるなんてことはありませんか? たまにやってしまうという人も多いと思います。乗り降りの少ない駅や、ドア周りが空いていれば特段困る人もいないでしょうが、問題はターミナルになっている大きな駅です。

 現代の日本人は多忙に追われ、1分1秒を惜しんで行動します。電車の乗り換えも同様です。一斉に移動する人数が多いということは、その波に合わせて自分も動かなくてはなりません。波を止めることは周囲に迷惑になりますし、押し出されるように乗り降りを繰り返す大きな駅では、ドミノ倒しや、電車とホームの間に誤って転落などの事故にも繋がります。

 人に迷惑をかけず、自分の身も危険から守ることができる。ならば、少しの時間はスマホから視線をあげましょう。

●まだまだあります、こんな無意識迷惑行為

 満員電車でなければ、多少気を緩めていても咎める人はいないでしょう。しかし、たまにこんなものを見かけませんか? ドアのガラス窓に、べったりついたワックスのあと……。おそらくドアに寄りかかり、頭をつけていたのでしょう。満員電車であれば致し方ないでしょうが、空いた車内であれば寄りかかる場所は選びましょう。他人が見て気持ちいいものでは決してありません。せっかくのセットも台無しです。

 咳やくしゃみは手を押さえてからする。当たり前のことですが、車内で盛大にかます人もいます。例え風邪などの病気からくるものでなくても、人の咳やくしゃみを浴びて喜ぶ人間はいませんし、個人の事情は他人にはわかりません。また、くしゃみでべとべとになった手でつり革をつかみ直すのはやめましょう。

 入り口はすし詰めだけれど、奥の方はスカスカ、なんて光景見かけませんか? 一歩二歩、奥に詰めるだけで、入り口で押し込まれ、苦しい思いをしている人を救うことができます。満員電車の時は、奥まで入ってあげるようにしましょう。

●肝心なのは互いを思いやる気持ち

 いかがでしょうか? 特に満員電車では、多くの人がストレスを抱え、ピリピリしがち。少しの気遣いでお互いに快適になれることもあるでしょう。

 とはいえ、スマホをするな、よりかかるな、咳をするなというわけでは決してありません。すべてがNGになってしまえば、それは騒音まみれの車内よりさらに地獄のような世界です。

相手を気遣い、思いやること。車内環境のみならず、たくさんの人が一緒に暮らす世界では大切なことです。



<参考サイト>

・平成28(2016)年度 駅と電車内の迷惑行為ランキング
https://www.mintetsu.or.jp/activity/enquete/2016.html

・電車内での迷惑行為50選
http://business-textbooks.com/trainnuisance50/