男女の焼けた遺体が発見された栃木県那須町の事件をめぐり、事件に至るまで状況が、徐々に判明し始めている。

【映像】平山容疑者(25)近隣住民が語る人物像

 死体損壊の容疑で逮捕された平山綾拳容疑者は、「指示役のAから遺体の処理を頼まれ、友達に依頼した」と話している。女性の遺体は、宝島龍太郎さんの妻、宝島幸子さん(56)だと判明。頭に複数の骨折があり、鈍器のようなもので殴られたとみられる。

 宝島さん夫妻は事件前日、新しい物件を見るために東品川へ。ここで平山容疑者の行動とリンクする点があった。その頃、品川区内のコンビニ駐車場で、知人2人と合流する様子が防犯カメラに写っていた。コンビニ滞在は1時間で、知人に車を貸した平山容疑者は、徒歩で立ち去った。「ある人物に指示され、知人2人に空き家の場所を伝えた」と供述している。

 宝島さん夫妻は深夜0時ごろ、車を借りた知人2人と接触したとみられる。捜査関係者によると、空き家のガレージから血痕が見つかり、暴行を受けた後に車に乗せられた可能性がある。

 また平山容疑者は、ある人物「A」の指示により、2日間にわたり、複数店舗でガソリンや結束バンド、粘着テープを購入していた。平山容疑者の車からは、血のついた鈍器や、幸子さんの免許証や血痕、結束バンドも発見された。

 平山容疑者は「Aに命じられ、Aに携帯電話を渡した」とも供述したが、現時点で携帯電話は見つかっていない。また「Aからかなりの額を受け取った」とも話す一方、「遺体発見の報道が出た後に、2人と連絡が取れなくなった」と述べているという。

 平山容疑者は「怖い人物だから」と、Aの具体的な名前を明かしていないが、遺体発見当日に都内の居酒屋で会ったと供述している。

 元徳島県警 捜査1課警部の秋山博康氏は、すでに「共犯者を特定し、逮捕準備に至っている」と予測する。「捜査本部が連日小出しにマスコミに広報しているのは、共犯者を逮捕できる自信の表れだ」と指摘し、「利権が絡む共犯事件ではないか。被害者は十数店舗を経営しているが、犯人側は不動産を乗っ取る動機があったのでは」との見立てを示した。

(『ABEMA的ニュースショー』より)