和歌山県田辺市本宮町の世界遺産・熊野本宮大社の例大祭「本宮祭」が13〜15日に営まれた。世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」登録20周年の節目である今年は、みこしの担ぎ手に外国人が参加するなど国際色豊かな例大祭が繰り広げられた。

 15日午前中には本殿祭があり、九鬼家隆宮司が熊野舞を奉納。午後からの渡御祭では約400人が参加した華やかな行列が旧社地・大斎原(おおゆのはら)へと向かった。
 大斎原では中学生による大和舞や八咫烏(やたがらす)舞、御田植神事、修験者による採燈(さいとう)大護摩、縁起物「挑花(ちょうばな)」がもらえる餅投げなどがあり、大勢でにぎわった。
 今回はオーストラリアやスペイン、ウクライナ、ロシアといった国々から旅行や留学などで来日中の外国人約25人がみこしの担ぎ手として参加。九鬼宮司は「海外の人が本宮祭に参加したのは初めて。今後も、世界の平和を願って続けていきたい」と話している。