目標1550㌧、前年比75% 全国の市場と青梅販売会議、JA紀州(和歌山)
JA紀州は、生育状況について、暖冬の影響で不完全な花が多く、着果数の減少に直結したと説明。4月中旬に行った日高果樹技術者協議会の着果調査によると、着果数は平年の3割程度と非常に少なかった。さらに3月20日に降ったひょうの影響で、3〜4割の実に被害が生じたと報告した。落果のピーク予想は早いところでは6月7日で、いずれの地域も平年より8〜10日早くなるとの見通しを示した。
市場からは、バイヤーの理解を得られるよう今年の作柄の説明に力を入れて販売につなげていく方針であることや、1ケースでも多く出荷を求める声が上がった。
「『みなべの南高梅』は全国に名の通ったブランド。手間がかかるとは思うが、選別を徹底し、ブランドの名にふさわしい梅を出してほしい」といった声や、「青梅の消費者離れが進む中、いろんな等階級の梅が市場に出ることは販路拡大のチャンスとも捉えられる。秀品は高くて手が出せないという消費者にも手に取ってもらえるよう、売り方を工夫していきたい」といった声もあった。
会議には同JAの営農販売や加工担当者、みなべいなみ梅部会の役員、JA和歌山県農、北海道から福岡県まで全国19市場の関係者ら約50人が出席。例年にない厳しい状況の中、産地と市場が協力し、次年度以降につながる販売に取り組むことを確認した。