パー5の2打目でグリーンを狙うのが難しければ、手前にレイアップしてやさしいアプローチを残すのが得策です。その場合、3打目となるアプローチのベスポジは、受けているグリーンに“正対”して打てる(球が止まりやすい)ところなので、フェアウェイの真ん中になります。その次にやさしいところはフェアウェイの右サイド。ナゼなら、狭いコースほどグリーン周りの右サイドはツマ先上がりになっていることが多くて、アプローチが打ちやすいからです。


フェアウェイの真ん中が平らだとしても、両サイドまでフラットとは限りません。実は狭いコースほど、グリーン周りのフェアウェイが“おわん”のように傾斜で囲われていることが多いのです。真ん中を低く、両サイドを高くして、打球が左右に外れたり隣りのホールに行くのを防ぐためでしょう。ということは、グリーン手前の真ん中は平ら、右サイドはツマ先上がり、左サイドはツマ先下がりになります。大半のアマチュアは、ツマ先下がりよりもツマ先上がりのアプローチの方が、やさしく打てるように感じるのではないでしょうか。

ツマ先下がりではエラーが起きやすく、大ケガにつながる

ツマ先下がりのアプローチはミスショットの確率が高まります。ウェッジなどのヘッドが重いクラブは、重力によって体から離れた位置に落ちるので、球がネックに当たって右へ飛ぶ“シャンク”になりやすい。逆に、ツマ先上がりはヘッドが体に近い方に落ちやすいので、フェースのトゥ側に当たることはあっても大ミスにはなりません。さらに、ツマ先下がりのアプローチは、ボールが低くてヘッドが届かなくなり“トップ”をしてグリーンの奥へ飛んでしまったり、球をつかまえようとして引っ張って左に行くことも。これらのミスはグリーン周りでは致命傷=大叩きになりかねません。

2打目でレイアップをするときに、ベスポジとなるフェアウェイの真ん中を狙うと、球が引っかかったら“NGゾーン”の左サイドへ行ってしまいます。そうではなくフェアウェイのやや右サイドを狙って、球が思ったよりつかまったり逃げたりしたときの“保険”をかけておく。3打目のアプローチがいいライから打てれば、パー5でバーディチャンスにつく可能性が高まりますよ!


■中井 学
なかい・がく/1972年4月14日生まれ、大阪府出身。ケガによって片手でゴルフをした経験が、コースマネジメントの開眼につながった。YouTubeで「中井学ゴルフチャンネル」を開設して、自身が培ったノウハウを積極的に配信する。

◇ ◇ ◇

●チェックポイントをいくつも意識していると、動きがぎこちなくなってしまうことも……。それよりも、「○○○のように振ってみて」と言われた方が、イメージが広がって良いフォームになることがあるのでは? 悩めるアナタには関連記事【豆腐、アイス、弓矢にメンコ……アナタに合うのはどれ〜】がオススメ。一発開眼の可能性を秘めていますよ!


<ゴルフ情報ALBA Net>