4月に起きた台湾東部沖地震の被災地を支援しようと、福岡女子大(福岡市東区)の学生たちがイベントを開いた。留学中に台湾の人たちの優しさに触れた学生が発案した。

 「台湾、って聞くだけで心が温かくなる」。国際教養学科3年の坂口綾音さん(22)は振りかえる。今年1月まで1年間、台湾北部の淡江大に交換留学した。滞在中、バスが来ないので困っていると車に乗せてくれたり、懸命にコミュニケーションをとろうとしてくれたりする人と出会った。

 だから4月3日に台湾東部沖を震源とする最大震度6強の地震で、たくさんの人たちが被害に遭ったと知った時は心が痛んだ。

 「恩返しも込めて、何か力になりたい」。友人らと企画を練り、5月13〜17日に学内で実施した。売り上げを寄付するために台湾と日本の茶の飲み比べセットを販売。被害を伝えるポスターを作って訪れた学生や地域の人たちに説明し、募金も呼びかけた。

 台湾の友人に活動を伝えると、「ありがとう」と喜んでくれた。「応援する人が日本にいることを現地の人に伝えたい」と坂口さん。集めた金は日本赤十字社を通じて台湾に届ける予定という。(中村有紀子)