韓国の世論調査機関・ギャラップが19日に発表した調査結果で、尹錫悦(ユンソンニョル)大統領の支持率が23%と、2022年5月の就任後最低を記録した。10日の総選挙で、尹政権を支える保守系与党・国民の力が大敗後初めての調査。選挙前の3月29日発表の前回からは11ポイント下落した。

 19日発表の調査結果によると、不支持率は68%と就任後、最も高かった。不支持の理由は「経済・国民の生活・物価」が最多の18%で、「コミュニケーション不足」の17%が続いた。

 次期大統領候補を問う質問では、総選挙で圧勝した進歩(革新)系最大野党・共に民主党の李在明(イジェミョン)代表が24%でトップ。非常対策委員長として国民の力を率いた韓東勲(ハンドンフン)氏は3月8日に発表された24%から急落し、15%だった。

 尹政権の「中間評価」とされた総選挙(定数300)では、共に民主党が半数を超える175議席(系列政党を含む)を得て圧勝し、尹氏は厳しい政権運営を迫られている。

 大統領府によると、尹氏は19日、李氏と電話で協議した。尹氏から来週、直接会談したいという意向が示され、李氏は歓迎したという。尹氏はこれまで野党との対話に消極的だったが、総選挙の結果を受け、政権運営への協力を求める姿勢を示すとみられる。(ソウル=太田成美)