10日で就任2年を迎える韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領が9日、ソウルの大統領府で記者会見した。4月の総選挙での保守系与党・国民の力の大敗を受け、内閣改造をする方針を示した。「国民の暮らしを変えるには、私たちの努力がとても不足していた」との反省も述べた。

 尹氏は日韓関係について「歴史問題について国民の立場の違いが存在するが、未来世代を考えなければならない。岸田(文雄)首相とは十分に信頼し合っている」と強調。北朝鮮への対応や経済関係において、引き続き日本との協力を強める考えを示した。

 尹氏は就任以来、支持率の低迷が続いてきた。総選挙では野党が「政権への審判」を掲げ、尹氏の政治スタイルに対する有権者の不満などを背景に、与党が大敗した。今後も引き続き少数与党での政権運営を強いられることになり、先行きは厳しさを増している。