高知市の3月消費者物価指数(2020年=100)は、値動きの大きい生鮮食品を除く総合指数が106・6となり前年同月比で3・3%の上昇となった。県が19日発表した。上昇率が3%を超えるのは12カ月連続。

 歴史的な円安を背景に海外へのパック旅行費用が上がり「教養娯楽」が6・3%増加した。物価高や原材料費高騰の影響で「食料」(5・8%)、「光熱・水道」(5・6%)でも上昇が目立った。

 「食料」は原材料費や人件費高騰の影響で「果物」(15・7%)、「菓子類」(11・7%)、「魚介類」(7・4%)など幅広い費目が高騰した。生鮮食品は前月より2・8%下落したものの、前年同月比では6・9%の上昇となった。

 日本銀行高知支店の藤原文也支店長は「今のところ物価高を受けた消費マインドの冷え込みを指摘する声が拡がってはないが、一部の企業からは消費者の節約志向の高まりを指摘する声も聞かれる。今後こうした動きが県内の個人消費を押し下げないか、注意深くみていきたい」とコメントした。(羽賀和紀)