能登半島地震で仮設住宅として使われているトレーラーハウスを体験できるリゾート施設が今月、長野県須坂市にオープンした。ふだんは健康づくりのツアー客やペットと旅を楽しむ客、インバウンドなどを受け入れて、地域の活性化をめざす。

 開業したのは「須坂温泉健康の森RVリゾート」(同市日滝)。温泉近くの駐車場に、宿泊用の5台と倉庫用の1台のトレーラーハウスが並ぶ。室内は約37平方メートル。宿泊用のハウスにはベッドやテーブル、キッチン、冷暖房などを備え、1台に4人まで泊まれる。施設には看護師が常駐し、介護が必要な人も利用しやすいという。

 トレーラーハウスはカンバーランド・ジャパン(長野市)が提供した。能登半島地震の被災地でも、56台が使われている。同社の原田英世社長(64)は「(平時は)トレーラーハウスを備蓄しつつ、都会から来た人に定着していただく事業をしたい」と話す。

 4月11日の施設のお披露目会には、同社と災害時協定を結ぶ三木正夫・須坂市長らが出席。三木市長は「北信や県内で災害に強い地域づくりを進めていくうえでありがたい」と話した。

 素泊まりは1泊1人当たり1万8千円から。温泉や運動、旬の食材を使った食事などを組み合わせた2泊3日のヘルスツーリズムも提供している。問い合わせは須坂温泉健康の森RVリゾート(026・214・5276)へ。(高木文子)