来日中の米国のトーマスグリーンフィールド国連大使が19日、長崎市の長崎原爆資料館などを訪れた。大使は見学後、「私は生命の破壊を見ました。原爆は二度と使ってはいけないという思いを新たにしました」と語った。

 米国連大使は、バイデン政権の閣僚級ポスト。北朝鮮への対応を協議するため、韓国と日本を訪問したのに合わせ、長崎にも訪れた。米国連大使が長崎を訪問するのは初めてという。

 大使は19日、平和公園で献花し、長崎原爆資料館では、被爆者で医師の朝長万左男さん(80)らと館内を見学して回ったという。その後、長崎大学などの学生と意見交換も行った。

 大使は資料館で、「平和な未来を共に築いていけるよう、過去の悲劇を保存してくださった資料館と長崎の皆様に感謝致します」と記帳し、「この町には癒えることのない傷跡がある。しかし、長崎を、核兵器の恐ろしさを体験した最後の場所にしなければならない」と語った。(小川崇)