3月24日、静岡県の富士スピードウェイで開催されている2024スーパーGT富士公式テストは2日目を迎えた。午前に行われたセッション3では、GT500クラスは8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT(野尻智紀/松下信治)、GT300クラスはmuta Racing GR86 GT(堤優威/平良響)がトップタイムを記録している。

 テスト初日の23日は終日雨に見舞われた富士スピードウェイ。迎えた2日目は降雨はないものの路面は乾ききっておらず、朝9時からのセッション3はウエット宣言が出るなか、気温7度、路面温度8度というコンディションで開始された。

 まずセッション3では9時20分まで複数回のFCY(フルコースイエロー)テストが行われた。このFCYテストでは本番同様にコース上の車両が80km/hに速度制限され、追い越し禁止の一列隊列で走行を重ねてシステムチェックを行うものだ。

 FCYテストは2度行われ、解除後はグリーンフラッグが振られセッション3が本格的に始まった。その後各マシンたちはレーシングスピードでさまざまなテストメニューをこなしていく。

 10時30分にはセッション折り返しとなる1時間30分が経過。このときには走り続ける車両によって路面がほぼ乾き、各車ドライタイヤを履いて走行を重ねていく。

 GT500はこの時点でMOTUL AUTECH Zがトップ、Niterra MOTUL Zが2番手に続いてニスモがワン・ツーを占めた。そのニスモの2台は前日とは異なりフロントカウルがカーボン柄のものに変更されており、何らかのテストを行っていることが推測できる。

 GT300はJLOCの88号車ランボルギーニ・ウラカンGT3エボ2が好調さをキープしてクラストップに。SUBARU BRZ R&D SPORTが2番手、Green Brave GR Supra GTが3番手とGTA-GT300規定車両が続く。そして前日のセッション1でクラッシュしてしまったPONOS FERRARI 296もカーボンむき出しの車両で復活を果たした。

 そんな折り返し直後の10時45分ごろ、ピットロードの出口でK-tunes RC F GT3がクラッシュしてしまい赤旗が提示された。ドライバーの新田守男は自力でマシンから降りているが、車両の右フロントにダメージを負ってしまった。

 セッションは車両回収完了後の10時55分から再開となるが、11時4分にはダンロップコーナーで太田格之進が駆るAstemo CIVIC TYPE R-GTがスピン。コース上で動けなくなってしまい再度赤旗が提示されたが、Astemo CIVICは自力でピットに戻り、11時8分から走行が再開される。

 その後もセッション3は大きなアクシデントなく進み、12時の終了時刻を迎えた。終盤は完全なドライコンディションでの走行となったことからタイムも上がり、GT500では8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GTが1分27秒834の総合トップ、僚友16号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GTが1分27秒882で2番手に続き、ARTA MUGENがワン・ツーとなった。

 GT500の3番手は1分28秒021でMOTUL AUTECH Z、4番手は1分28秒069でENEOS X PRIME GR Supra、5番手は1分28秒109でNiterra MOTUL Zというトップ5に。

 GT300は1分36秒480でmuta Racing GR86 GTがクラストップ、2番手に1分36秒526でLEON PYRAMID AMGが続いてブリヂストンタイヤ装着車両がワン・ツー。3番手にJLOCの88号車ランボルギーニ・ウラカンGT3エボ2か入り、4番手にはこちらもブリヂストンを履くapr LC500h GTがつけた。

 2日目を迎えた2024スーパーGT富士公式テスト。この後はお昼のピットビューイングを挟み、14時から17時に開幕前最後の公式走行となるセッション4が3時間で行われる予定だ。