3月24日、静岡県の富士スピードウェイで開催されている2024スーパーGT富士公式テストは最終走行となるセッション4が行われ、GT500クラスはMOTUL AUTECH Z(千代勝正/ロニー・クインタレッリ)、GT300クラスはStudie BMW M4(荒聖治/ニクラス・クルッテン/ブルーノ・スペングラー)がトップタイムを記録している。

 午前のセッション3は中盤から終始にかけてドライコンディションでの走行となった2024スーパーGT富士公式テスト。開幕前最後の公式走行となる午後のセッション4は、14時の開始時刻を前に弱雨が降りはじめるなか、気温10度、路面温度11度のコンディションで開始された。

 このセッション4では最初にフルコースイエロー(FCY)テストとセーフティカー(SC)訓練が行われる予定になっていたが、天候の影響もありFCYテストはキャンセルに。14時27分までのSC訓練のみが行われた。

 SC訓練が終了になるころには雨が止んだものの、直前の雨でコースは濡れた難しいコンディションに。そのため序盤の走行を控えるチームもあり、コースアウトや雨が強まったときにはピットに戻る車両も確認できた。

 その後もセッション4は大きなアクシデントなく進んでいたが、雨が強まった影響もありターン1のTGRコーナーで16号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT、64号車Modulo CIVIC TYPE R-GTがコースアウト。64号車がスタックしてしまったため赤旗中断となる。

 赤旗中断時点ではGT500はMOTUL AUTECH Zが1分34秒850でトップ、GT300はStudie BMW M4が1分43秒060で首位に立っていた。なお、コースアウトした2台にダメージはないため、セッションは15時38分から再開された。

 しかしその直後の15時41分、今度はダンロップコーナー進入でDeloitte TOM’S GR Supraがストップしてしまい2度目の赤旗が提示。何らかのトラブルでマシンを止めたDeloitte TOM’S GR Supraはレスキューカーによる牽引でピットに戻された。

 7分ほどの中断後に走行が再開。ただ雨はさらに強まり、ホームストレートを通過する車両からはウォータースクリーンが巻き上がる。セッションは最終盤にかけて雨がさらに強くなるも、各マシンは順調に走行を続ける。

 しかし残り15分ほどで千代勝正がドライブするMOTUL AUTECH Zがピットロード出口でストップしてしまい、3度目の赤旗中断となる。マシンは牽引で戻され、セッションは残り11分で再開、各車が最後の走行に向けてピットを離れる。

 その後17時にチェッカーフラッグが振られ、2日間に渡る富士公式テストは終了した。最終セッション4のベストタイムはMOTUL AUTECH Zが序盤に記録した1分34秒850となり、2番手には1分35秒257でMARELLI IMPUL Zが続き、ENEOS X PRIME GR Supraが1分35秒278で3番手となった。

 GT300はStudie BMW M4が1分43秒060でクラストップ。2番手は1分43秒255でSUBARU BRZ R&D SPORT、3番手は1分43秒474でシェイドレーシング GR86 GTがつけ、ミシュランとダンロップがトップ3となっている。

 雨の影響で勢力図がはっきりと判明したとは言いづらい今回の富士公式テスト。ただ、開幕前最後の公式走行ということもあり、各チームにとって重要なテストになったことは間違いないだろう。

 これでシーズン開幕前の2度にわたる公式テストを終了したスーパーGT。2024年は4月13〜14日の開幕戦『OKAYAMA GT 300km RACE』で戦いの火蓋が切って落とされる。