マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がF1第6戦マイアミGPの予選でポールポジションを獲得した。

 前戦中国GPで1999年のミカ・ハッキネン(マクラーレン)以来となる開幕からの連続ポールポジション記録を『5』としていたフェルスタッペンは、今回のポールポジション獲得で『6』に伸ばし、1988年のアイルトン・セナ(マクラーレン)と1992年のナイジェル・マンセル(ウイリアムズ)に並んで、歴代2位タイとした。

 次の第7戦エミリア・ロマーニャGPでもポールポジションを獲得すれば、1993年にアラン・プロストが樹立した開幕戦からの連続ポールポジション記録としては歴代最長の7連続となる(第1戦南アフリカGP〜第7戦カナダGP)。

 シーズンをまたいだ連続ポールポジション記録でも、フェルスタッペンは自らの記録を更新している。フェルスタッペンの連続ポールポジション記録は昨年の最終戦アブダビGPからスタートしており、今回のマイアミGPでのポールポジション獲得により、その記録を『7』戦連続に伸ばした。これはアラン・プロスト、アイルトン・セナ(1990年第14戦スペインGP〜1991年第4戦モナコGP)、ミハエル・シューマッハー(2000年第14戦イタリアGP〜2001年第3戦ブラジルGP)、ルイス・ハミルトン(2015年第6戦モナコGP〜2015年第12戦イタリアGP)に並ぶ歴代2位タイ記録。

 こちらの記録でも次戦エミリア・ロマーニャGPでセナが持つ歴代最長の連続ポールポジション記録である『8』連続(1988年第14戦スペインGP〜1989年第5戦アメリカGP)に並ぶ可能性がある。

 そんなフェルスタッペンにとっても今回のポールポジション獲得は、ここ数戦のなかで最も難しいひとつだった。

「フリー走行1回目の後、スプリント予選に臨むにあたって、もっとよくなると思ってセッティングをいくつか変更したんだけど、うまくいかなかった。ちょっとオーバーステアが強くなってしまった。だから、スプリントが終わった後は、予選に向けて改善する」

 そのセットアップ変更により、「間違いなくマシンは少し改善された」と語ったフェルスタッペンだったが、それはまだ満足できるレベルではなかった。

「マイアミGPでは毎年、1周にわたってクルマやタイヤのフィーリングを安定させるのが難しいんだ。第1セクターと第3セクターのフィーリングはいいんだけど……」

 そう語っていたフェルスタッペンが、いかにマイアミの風と路面に苦しんでいたかは、Q3の最後のアタックで自己ベストを更新できなかったことでもわかる。

「結果的にポールポジションは獲れたけど、僕のキャリアのなかで一番楽しいラップというわけではなかった」

 予選でフェラーリに肉薄されたフェルスタッペンだが、ロングランではスプリントの走りを見る限り、ライバル勢よりも安定して速かった。

 満足の行くアタックでなくともポールポジションを手繰り寄せる力を兼ね備えているフェルスタッペン。日曜日のレースでは、楽しいラップを刻むことができるのか。日曜日もマイアミは暑いコンディションが予想されている。