「先発をすることに、とても興奮をしている。投げるのが楽しみだよ。フォームを中心にしっかりと見直して調整をすることが出来た。とてもいい状態で投げることが出来る。本当に楽しみだしエキサイティングだ」。

 ロッテのジェームス・ダイクストラが18時から行われるオリックス戦で来日初先発する。

 ダイクストラは12年間マイナーリーグ、独立リーグでプレーし今季からロッテに加入した33歳の右腕。4月4日のソフトバンク(みずほPayPayドーム)で来日初登板を果たし、2回・50球を投げ1失点に抑えた。1−7の5回無死一塁で栗原陵矢に2ボール2ストライクから空振り三振に仕留めた135キロスプリットが良い落ちで、1−7の6回一死走者なしで周東佑京に投じた初球の122キロ見逃しのカーブが良かった。

 同日のソフトバンク戦は3万8969人のファンがみずほPayPayドームに集まったが、ダイクストラは「自分の人生で初めてドームで投げたんですけど、本当にすごいお客さんの歓声で雰囲気よく投げられました。ベネズエラのウインターリーグでも投げたんですけど、その時のお客さんとは比べ物にならないくらいなので、いい経験ができた。とてもいいドームだったなという印象です」と振り返った。

 レフトスタンドのマリーンズファンからの応援には「レフトから大声援が聞こえましたし、ああいう応援というのは日本独特なものだと僕は感じました。すごいいいことだなと。チャンスの時も一体となって声援してくれるし、僕のコールもしてくれた。すごくいいなという気持ちでいっぱいでした」と感謝した。

 4月5日に一軍登録を抹消されてからは、ファームで1試合に登板。4月20日のヤクルト二軍戦では5回・59球を投げ、3被安打、2奪三振、無失点。「ファームに降格になって、ファームで過ごしている時間帯、しっかり調整して、真っ直ぐも球速を上げるように練習してきたので、その成果が出たかなと思います」。この日は序盤から力強いストレートを投げ込み、2回まで投げた17球全てストレート、3回に初めて変化球を投げたが、3回まで32球中29球がストレートというパワーピッチングだった。「全体的に全て持っている球種をしっかり調整して下で投げ込んできた」と、スライダー、カーブ、スプリットといった持ち球にも手応え。

 「しっかりと任された試合は試合を作って、長いイニング投げられるようにチームに勝ちがつくような投球を心がけてマリーンズファンのために頑張りたいと思います」。ファームで取り組んできたことをしっかりと一軍のマウンドで発揮し、来日初勝利を手にしたいところだ。

(ダイクストラ投手通訳=千葉ロッテマリーンズ・矢嶋隆文通訳)

取材・文=岩下雄太