5月17日(現地時間16日、日付は以下同)。イリノイ州シカゴにて、「NBAドラフト2023」における指名順位を抽選で決めるドラフト・ロッタリーが行われた。

 このロッタリーでは今シーズンにプレーオフ進出を逃した14チームが参戦。元選手やヘッドコーチ(HC)、現役選手、レジェンド、フロントがそれぞれのチームを代表して壇上に上がった。

 今年はポートランド・トレイルブレイザーズからブランドン・ロイ(元ブレイザーズほか)、デトロイト・ピストンズはベン・ウォーレス(元ピストンズほか/現バスケットボール運営部兼チームエンゲージメント・アドバイザー)、ヒューストン・ロケッツはイメ・ユドーカ新HC、インディアナ・ペイサーズからはタイリース・ハリバートン、ユタ・ジャズはコリン・セクストンが登場した。

 6月23日のドラフト当日に、1巡目全体1位指名権を引き当てる確率が高いのはレギュラーシーズンでリーグワースト3位の戦績に終わった3チーム。イースタン・カンファレンスならびにリーグワーストの17勝65敗に終わったピストンズ、ウェスタン・カンファレンス14位の22勝60敗のロケッツ、同15位の22勝60敗となったサンアントニオ・スパーズが、それぞれ14.0パーセントという最も高い確率。

 続いて27勝55敗のシャーロット・ホーネッツ(12.5パーセント)、33勝49敗のブレイザーズ(10.5パーセント)がトップ5の確率で、プレーオフ出場を逃したなかで最も良い戦績だったニューオーリンズ・ペリカンズ(42勝40敗)が最も低い0.5パーセントとなっていた。

 そしてこの日のロッタリーの結果、スパーズが全体1位指名権を引き当てた。この球団が全体1位指名権を手にしたのは1987年(デイビッド・ロビンソン)、1997年(ティム・ダンカン)に続いて3度目。これまで指名してきた2選手はいずれもバスケットボール殿堂入りしたビッグマンであり、現在4シーズン連続でプレーオフ出場を逃しているチームにとって、間違いなく朗報となった。

 今年のドラフト1巡目上位14位で指名するチームは下記のとおり。

◆NBAドラフト2023 1巡目1位から14位指名チーム

1位.サンアントニオ・スパーズ
2位.シャーロット・ホーネッツ
3位.ポートランド・トレイルブレイザーズ
4位.ヒューストン・ロケッツ
5位.デトロイト・ピストンズ
6位.オーランド・マジック
7位.インディアナ・ペイサーズ
8位.ワシントン・ウィザーズ
9位.ユタ・ジャズ
10位.ダラス・マーベリックス
11位.オーランド・マジック(トレードでシカゴ・ブルズから譲渡)
12位.オクラホマシティ・サンダー
13位.トロント・ラプターズ
14位.ニューオーリンズ・ペリカンズ

 今年のドラフトの目玉はなんと言っても19歳のビクター・ウェンバンヤマ(メトロポリタン92/フランス)。アメリカのスポーツ専門局『ESPN』の記者によると、ウェンバンヤマの身長は7フィート5インチ(約226センチ)で、ウイングスパンは8フィート(約244センチ)という驚異的な高さと長さがありながら、ガードのスキルを持つ稀有な選手。

 ビッグマンとしてリムを守る一方で、ペリメーターを動き回る機動力があり、オフェンスでも内外問わずにプレーが可能で、3ポイントエリアからプルアップで決め切ることもできるため、大きな注目を浴びていただけに、全体1位指名権を持つスパーズが指名することになるはずだ。

【動画】レギュラーシーズン最終戦で22得点をマークしたウェンバンヤマのハイライト!