5月20日に船橋アリーナで「日本生命B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2022−23」のセミファイナル第1戦が行われ、東地区2位のアルバルク東京が同1位の千葉ジェッツと対戦。10点ビハインドで迎えた第3クォーターに20−36と圧倒され、最終スコア66−89で完敗した。

 点差を離された第3クォーターでは6本の3ポイントシュートを含む36失点。試合を通じて5本の原修太をはじめ、富樫勇樹、小川麻斗、ヴィック・ロー、佐藤卓磨、ジョン・ムーニー、クリストファー・スミスの7人に計16本もの長距離砲を決められた。

 デイニアス・アドマイティスヘッドコーチは試合後の会見で「敗因のすべてが我々のディフェンス」と話し、第3クォーターについて「全く機能しなかった」ともコメントした。ジャスティン・コブス、藤永佳昭、ライアン・ロシター、田中大貴を欠き、安藤周人が第1クォーターだけで2つのファウル。点差が開いた第4クォーターに出場した岡本飛竜を除けば、8人でローテーションを組まなければいけない厳しい戦いだった。ただ、指揮官は「スポーツの世界で疲労を言い訳にできません。40分間ですべて出しきる気持ちで、もっともっと戦ってほしい」と語り、まずは第2戦へ切り替えた。

 アレックス・カークとともにインサイドで奮闘したセバスチャン・サイズは33分32秒の出場で16得点8リバウンド3アシストを記録。多数のケガ人を抱える台所事情に「本当に厳しい状況」と明かしつつ、「プレーできる選手全員が一段階、二段階とレベルアップしなければいけません。あとがない状況なので、すべてを出しきるつもりで第2戦に挑みたいと思います。ファイナルまで進むには、明日の第2戦、そして明後日の第3戦に勝たなければ、その舞台に辿り着けません。第2戦だけを考えて、出場できるメンバーで、すべての力を出しきって戦っていきたいです」と話した。

 A東京は島根スサノオマジックとのクォーターファイナルでも敗戦スタートだったが、2連勝で突破を決めた経験を持つ。サイズは「いい自信につながった」と評し、クォーターファイナルの再現に向けてのカギを口にした。

「特に若い選手は島根とのクォーターファイナルを逆転で突破した時の気持ちを覚えているはずです。その気持ちをもっともっと全面的に出していくこと。この逆境を乗り越えて、次につなげるには選手一人ひとりがいつも以上の役割を果たさなければいけません。特にリバウンドの部分で、5人全員でディフェンスリバウンドを取りにいくこと。あとは試合に集中することです」

 あとがない状況で迎える第2戦は21日19時5分ティップオフ。赤色に染まった船橋アリーナでまずは1勝をもぎ取りにいく。

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