ミルウォーキー・バックスは2023−24レギュラーシーズンを49勝33敗で終え、イースタン・カンファレンス3位となった。4月22日(現地時間21日、日付は以下同)にプレーオフ初戦を迎え、ホームのファイサーブ・フォーラムでインディアナ・ペイサーズと対戦する。

 マイアミ・ヒートに第1ラウンドで敗れた昨シーズンのリベンジを果たし、2020−21シーズン以来の優勝を成し遂げたいバックス。だが、プレーオフ直前になり、度重なる主力の離脱という危機に直面しているようだ。

 大黒柱としてバックスを支えるヤニス・アデトクンボは、10日のボストン・セルティックス戦を最後に負傷離脱が続いている。第3クォーターに接触やジャンプなどの急な動作がなく、突然倒れ込んだヤニスは、チームメートに支えられる形で負傷退場した。現地メディア『The Athletic』によれば、MRI検査の結果、左ふくらはぎの肉離れと診断されており、アキレス腱断裂などの深刻なケガには至らなかったものの、引き続き治療とリハビリの経過をにらみながら復帰時期を判断することになるという。

 ペイサーズとの第1戦はヤニス抜きで戦うことを想定した上で準備せざるを得ないこととなったバックスだが、ヤニスに加えてデイミアン・リラードの健康状態にも黄信号が灯っている模様。レギュラーシーズン最終戦にあたる15日のオーランド・マジック戦後、リラードはインタビューの中で左内転筋の痛みがあることを明かしていた。さらに、『The Athletic』のレポートによると、リラードは17日のチーム練習を欠席したようだ。

 本件についてドック・リバースヘッドコーチはインタビューに応じ、リラードの欠席はあくまで休ませるためであり、検査の結果は問題なかったことを明かしている。大黒柱2人を欠いた中でチーム練習を行うこととなったバックスだが、チームメートのボビー・ポーティスは強気にふるまった。

「デイム(リラード)が練習を休んだことについては、ショックでもなんでもないよ。今日は火曜日でしょ? 試合は日曜日だよ。こういうことを強調しないでほしいんだ。敏感になりすぎると、バランスを崩してしまう」(コメント内の曜日はいずれも現地時間を指す)

 リラードは、シーズン前に最も注目を集めたトレードの1つとしてポートランド・トレイルブレイザーズからバックスに加入。レギュラーシーズン84試合のうち73試合に出場し、平均24.3得点4.4リバウンド7.0アシスト1.0スティールを記録。プレーオフでこそリーグ随一の勝負強さとともにその存在価値を発揮したいリラードだが、ケガから無事に回復して万全な状態でプレーオフに臨むことができるか。