4月20日(現地時間19日)、メンフィス・グリズリーズの渡邊雄太がInstagramでライブ配信を実施。1カ月半にわたったレギュラーシーズン終盤の欠場や来シーズンの展望を話し、視聴者からの質問にも回答した。

 2月のトレードで古巣のグリズリーズに復帰した渡邊だったが、メンタル面の問題を解消できず、今シーズンをもってNBAでのプレーを断念。その後はチーム練習に参加しつつ、今夏に控えたパリオリンピックに向けてトレーニングを重ねているという。また、来シーズンからはBリーグでのプレーを明言した。

「Bリーグ、めちゃくちゃ楽しみですね。11年間アメリカで生活してたので、これからどういう生活が日本で待ってるんだろう、とか。自分がNBAで学んできたことを応援してくれている人に間近で見せられる機会も増えると思うので。正直すごい楽しみですね、日本に帰ってプレーすることは」

 最初に「一緒にプレーしたい日本人選手はいますか?」という質問を選んだ渡邊は、富樫勇樹(千葉ジェッツ)をピックアップ。これから各クラブと交渉を始めることもあり、千葉Jでプレーするわけではないと語ったが、旧知の仲であるガードとの共闘には関心を寄せているようだ。「僕がメンタル的におかしくなったときも、頻繁に連絡をくれて。めちゃくちゃいいやつですよ、あいつ」。

 ヨーロッパなどの海外リーグでプレーする可能性については、「ないかな。日本でやりたいというのがあるし、今から全然知らない国に行って別の言語でやるっていう気力はあるかどうか分からないので」と回答。日本でのプレーを望んでいることを改めて強調した。

 続けて、アメリカでやり残したことは「マジでないです」と語った渡邊だったが、「遊ぶ時間がなかった。大学のときは勉強とバスケ、プロになってからもバスケのことだけを考えた生活をしていたので、もっとアメリカを探検したかった」と回顧。それでも、遊ぶ時間を我慢してバスケットに打ち込んだことで今の自分を手に入れられたと総括している。

 また、先日話題になったグリズリーズのチーム写真にも言及。SNSで「バルクアップに励んでいたのでは」と離脱期間での内情を推察する投稿が散見されるなど、腕周りの筋肉が大きく写っていた渡邊は、「自分でも写真を見たときにめっちゃ笑ったんですけど、あそこまでごつくなってないです」と反応した。

「シーズン終わるまでに過去最高の体を作るのいうのは、目標にやっていました。けど、あそこまででかくはなってないです。『変な誤解を与えてる』とも思ってたんですけど。ザイオン(・ウィリアムソン)並にでかくなったら、まだNBAでやれるかな(笑)」

 配信の終盤ではパリ五輪に触れ、試合勘を取り戻すためにも強化試合は積極的に出場する意向を示した渡邊。これまではNBAの規定により、試合の28日前から代表活動に参加できなかったが、これからは制限なくチーム練習に参加できることも併せて説明している。

「自分は日本に帰っても、バスケットに対する生活をやっていくと思っているので。30代の渡邊雄太もどんどん進化していけたらなと思っているので、今後とも温かい目で見てもらえたらなと思います」

 単身でアメリカへ渡ってから11年間、真摯にバスケットボールへ打ち込んできた日の丸のエース。来シーズンから参戦するBリーグでは本場で培ってきた技術を遺憾なく発揮し、会場のファンを沸かせてもらいたい。

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