4月25日(現地時間24日、日付は以下同)に敵地TDガーデンで迎えた「NBAプレーオフ2024」ファーストラウンド第2戦。マイアミ・ヒートはボストン・セルティックス相手に同点6度、リードチェンジ13度の展開を111−101でモノにし、シリーズ戦績を1勝1敗にした。

 レギュラーシーズンでリーグベストの64勝18敗を残したセルティックスに対し、ヒートはイースタン・カンファレンス8位の46勝36敗で、フィラデルフィア・セブンティシクサーズとのプレーイン・ゲームを落としたことで窮地に追い込まれていたものの、シカゴ・ブルズとの第8シード決定戦を制して5シーズン連続のプレーオフ進出を決めた。

 チームは大黒柱のジミー・バトラー(ヒザ)、スコアリングガードのテリー・ロジアー(首)をケガで欠き、22日のシリーズ初戦では一度もリードを奪えずに94−114で敗戦。

 ところが、中2日を空けて臨んだ第2戦で、ヒートは3ポイントシュートが面白いように決まり、成功率53.5パーセント(23/43)をたたき出し、成功数でプレーオフの球団新記録を樹立した。

 この試合ではタイラー・ヒーローが24得点5リバウンド14アシスト、バム・アデバヨが21得点10リバウンド、ケイレブ・マーティンが21得点、ハイメ・ハケスJr.が14得点、ニコラ・ヨビッチが11得点9リバウンド6アシスト3スティールと、スターター全員が2ケタ得点を記録。

「俺たちはプレーオフで勝ち上がっても、すごく疑問視されてきた。これまでやってきたことが俺たちにはできないと言ってくる。(けど)俺たちは自分たちなら勝てるんだと信じている」

 バトラー不在のヒートを攻防両面で支え、チームメートたちを鼓舞するアデバヨがそう語っていたように、このチームは誰が欠場していようと勝利のために一丸となって戦い抜くことができるグループと言っていい。

 ちなみに、就任16シーズン目のエリック・スポールストラHC(ヘッドコーチ)は、プレーオフのシリーズ初戦を落として臨んだ第2戦で10勝3敗(勝率76.9パーセント)という好成績を残している。

 また、ヒートとセルティックスは今年のシリーズだけでなく、これまで何度もイーブンにしてきた歴史がある。昨年のカンファレンス・ファイナルではヒートの3連勝からセルティックスが3連勝で逆王手をかけて3勝3敗、2022年のカンファレンス・ファイナルでも1勝1敗、2勝2敗、3勝3敗と五分が続き、2012年のカンファレンス・ファイナルでも2勝2敗、3勝3敗と何度もイーブンになっていた。

 1勝1敗となった今年は、ヒートのホームで28日に第3戦、30日に第4戦が行われる。両チームのシリーズは、今年も早期決着とはならないかもしれない。

【動画】プレーオフの球団記録となる23本の3ポイントを決めたヒートのハイライト!