ツアラーは文字通り「ツアー」、つまり旅をすることに特化したバイクであり、長距離ツーリングを楽しみたいと考えている人におすすめのジャンルです。一体、どのような特徴があるのでしょうか。

ツアラーが長距離移動に適している理由とは?

 ロングツーリングを楽しみたいけど、どのようなバイクを選べばいいのかよく分からないという人は多いと思います。

 そんな人におススメなのが、ツアラーというジャンルのバイク。ツアラーは、長距離移動が快適にできるよう、様々な工夫が施されたバイクです。

 では具体的に、どういった特長で長距離ツーリングを快適にしてくれるのでしょうか。

長距離ツーリングを快適にする工夫満載のツアラーモデル
長距離ツーリングを快適にする工夫満載のツアラーモデル

 ひとつ目の特長は、ガソリンタンク容量の大きさです。

 ツアラーは他のバイクと比べて大容量のタンクが採用されており、長距離移動でもガソリンスタンドに立ち寄る回数が少なくて済むように工夫されています。

 これは、ガソリンスタンドの少ない地域を通過したり、高速道路を長時間使う人にとってはありがたい仕様でしょう。

 そしてふたつ目の特長として、乗車姿勢の快適さが挙げられます。

 スポーツモデルはスポーツ走行に対応するためかなり前傾姿勢で乗るように設計されています。一方でツアラーは、長時間走っていても疲れないよう、少し高めのハンドルを採用することで上半身は直立に近い状態で運転する事が可能。

 加えて、長時間走行した際の疲労の主な原因である走行風への対策として、背の高いウインドシールドやカウルが装備されている点も嬉しいポイント。

 車種によってはパニアケースやトップケースが装備しやすいようになっており、長期間ツーリングも快適に楽しめるようになっています。

ツアラーに弱点はある?買う前に気をつけておきたいポイント

 ここまでツアラーの特長をいくつか紹介してきましたが、ツアラーは長距離移動に特化しているため、使い方によっては他のバイクより扱いにくい場合もあります。

 では、購入する前に、どのようなポイントに気を付けておくとよいのでしょうか。

ツアラーモデルは大柄な車体が多いので、人によっては取り回しが難しい事もあるので要注意
ツアラーモデルは大柄な車体が多いので、人によっては取り回しが難しい事もあるので要注意

 900ccのツアラーモデル、ヤマハ「TRACER9 GT」を販売しているYSPの担当者は、次のように話します。

「長距離ツーリングをする場合は、排気量が大きいほどエンジンに余裕が生まれて楽です。一方で排気量が大きいとエンジンは大きく、重たくなるため、車体の取り回しが大変になります」

 力に自信のない人や自宅の駐車場に傾斜がある人は、大きいモデルを買ってしまうと取り回しに苦労するという事も考えられます。

 そのため、自分の力で無理なく取り回しのできるモデルを選ぶとよいでしょう。
 
※ ※ ※

 ツアラーは大容量タンクやアップハンドル、ウインドシールドなどの工夫によって長距離移動に特化しており、ロングツーリングをする上では最適なバイクです。

 取り回しの大変さなど、長距離ツーリングに特化したゆえにある程度の弱点が生まれることも考慮した上で、自分に合ったモデルを選択するようにしましょう。