埼玉県各地に根付く「うどん文化」は、近年、県のPR活動の効果もあり、TVやYouTubeでも取り上げられるようになりました。バイクで関越道を移動中に立ち寄った「高坂SA」のフードコートで埼玉県の武蔵野うどんを見つけ、早速食べてみました。

独自性を感じる一杯、鶏と豚を味わう豪華セット

 埼玉県のうどんの中でも、とりわけ有名なのが「武蔵野うどん」です。東京都北西部の多摩地域から埼玉県西部にかけての武蔵野台地地域で古くから親しまれ、太くてコシのあるうどんと濃口のつけ汁(肉汁)で食べるのが特徴で、専門店もあります。

関越道「高坂SA」(上り)で絵力もある「彩の国タマシャモの鶏塩つけ汁うどん」(1500円)を実食。鶏だけでなく豚肉も堪能できる
関越道「高坂SA」(上り)で絵力もある「彩の国タマシャモの鶏塩つけ汁うどん」(1500円)を実食。鶏だけでなく豚肉も堪能できる

 関越自動車道の「高坂SA」(上り)にバイクで立ち寄ったところ、フードコートで偶然見つけたのが、いわゆる武蔵野うどんでした。ここでは以前「肉汁うどん」(880円)を注文したことがありますが、それよりもさらに豪華な内容の「彩の国タマシャモの鶏塩つけ汁うどん」(1500円)です。

 NEXCO東日本で開催された「ハイウェイめし甲子園」に埼玉県代表として出品されたそうで、とにかくメニュー看板が大きく、目立つことこのうえなし。看板の説明を読むと、希少な「彩の国地鶏タマシャモ」を使用したつけ汁が特徴のようです。肉汁うどんと言えば関東風の濃い甘口のつけ汁を想像しますが、鶏出汁にしているところにオリジナリティを感じます。

 出来上がりを見ると、豪華で贅沢なセットです。薬味にもこだわりがあるようで、地元の毛呂山の「桂木ゆず」を使用したものがありました。鶏白湯のラーメンにレモンが合うように、このつけ汁にもゆずの香りが良い感じです。とにかく鶏肉と柑橘系は合うということがわかりました。

 ほかにも「すりごま」と「山椒」の薬味があり、途中から味変できます。うどんは幅が不揃いで太く、コシもあって食べ応え抜群。繊細で香り高いつけ汁と、荒々しいうどんの相性はなかなかのものです。

2輪専用の駐車スペースには屋根も設置され、広めに確保されている
2輪専用の駐車スペースには屋根も設置され、広めに確保されている

 さらに川越「小江戸黒豚」のミニ角煮丼がセットになっていてボリューム満点です。鶏と豚の両方を美味しくいただけました。

 これまでに食べたSA・PA飯の中でもトップクラスの満足度です。1500円は高級ですが、物価高の昨今では感覚が麻痺してしまっているのか、これくらいは妥当かなと思える味でした。