仕事の合間に猫に遭遇するとは、ネコ好きな人にとっては何とも羨ましい気もしますが、そもそもなぜ競走馬のお世話をする場所に猫がいるのでしょうか。

その点について聞いてみたところ、「昔から競馬場の厩舎地区には猫がたくさんいるのですが、馬の餌の麦を狙ってネズミが寄ってきて、それを狙って猫が集まるのかなと思っています。馬の餌を置いてある馬糧庫がネズミに荒らされてめちゃくちゃにされることがあるのですが、猫がパトロールしているとネズミがいなくなってくれるので、猫も可愛がられるようになります。言わば仕事のパートナーなのです。」と、猫との関係性についてコメント。

また、猫を被写体として撮影している理由については「そもそも動物が好きな人が集まっている競馬場の厩舎地区で、動物を扱うプロたちに付かず離れずの距離で餌をもらったり見守られている猫たちは、猫が猫らしく面白い表情を見せてくれるので、ついつい写真を撮ってしまうのです。」と、厩舎ならではの猫の魅力を語ってくれました。

一般的にはなかなか立ち入る機会のない厩舎という空間の中で、人間と猫がうまく共存している様子が伝わってきますが、安心してご飯がもらえる場所となると猫の数がかなり増えそうな気もします。実は同厩舎地区においては以前、猫に不妊手術を積極的に施していた時期があったそうで、猫の数が減った代わりにネズミが大量発生してしまったことから、今では適度に手術をして猫の数がバランス良くなるように調整しているのだとか。

そんな津乗さんに写真展の見どころについて聞いてみると、「猫にもいろんな顔があり表情があるんだなと1枚1枚・1匹1匹楽しんでいただきたいですが、音楽のライブや踊りのショーなどのイベントが開催される店内に、25匹の船橋競馬場のギラついた猫たちが睨みつけている不思議な空間ができあがっていると思いますので、空間も楽しんでいただけたらと思います。」とのこと。

店内の入場および写真の観覧は無料(1ドリンクオーダー制)。営業時間はイベントの有無によって変動し、イベントの関係で写真が見られない時間帯もあるため、公式Twitter(@oriental_force)にて確認することが推奨されています。

<イベント概要>
名称:津乗健太写真展「楽しくなさそうにはしていない猫」
期間:2023年5月6日(土)〜5月26日(土)
会場:Oriental Force
住所:東京都杉並区高円寺南3-48-6 第8日東ビル地下