猫は本来単独行動を好む動物ですが、他の動物と一緒に暮らしていると、種を超えた意外な交流が見られることもあるようです。アメリカ在住の獣医師、和泉ユタカ(@IzuYuta)さんのお家では毎晩、猫がベッドで横になると10秒以内にウサギが姿を現すと言います。

猫の元へ嬉しそうに走ってきて、クンクンと匂いを嗅いだかと思いきや、甘えるようにごろんと横になるウサギ。すると、待っていたかのように毛づくろいを始める猫。手でしっかりとウサギを抱きしめながら、念入りに何度も何度も舐めている姿は、まるで親猫が子猫をグルーミングしてあげているかのようです。

この動画がSNSのX(旧Twitter)へ投稿されると、9.5万件を超えるリポストと44万件の”いいね”が寄せられるほどの大反響。動画を見たユーザーからは「どうしてこんなに仲良しなの」「こういうの見ると動物飼いたくなる」「親子にしか見えない」「何回も見てしまいます」など、たくさんのメッセージが寄せられて大きな注目を集めています。

とっても仲が良さそうな2匹は、猫のアルバートくん(♂通称アルくん)と、ウサギのゆずり葉ちゃん(♀通称ゆずちゃん)。

飼い主の和泉さんによると、ゆずちゃんの活動時間は夕方5時過ぎ〜朝の10時くらいで、その時間帯にアルくんが昼寝をしたりグルーミングしているのを見つけると、即座に駆け寄ってくるのだそう。その回数はなんと一日に平均して20回くらい。そして、夜飼い主さんがベッドに入る時は、猫のアルくんも一緒に寝ようとやって来て、それをウサギのゆずちゃんが待ち構えるのが最近のルーティン。動画に映っているのはその時の様子を捉えたものなのだとか。

ゆずちゃんは生後3ヶ月くらいの女の子で、和泉さんのお家にやってきたのは1ヶ月ほど前のこと。本来ウサギは警戒心が強い動物であるものの、それ以上に好奇心も旺盛で、特に子ウサギはまだ恐怖心があまりないため、他の生き物を怖がることも少ないのだそう。そして、ゆずちゃんもお家にやってきた初日から、興味津々でアルくんの匂いを嗅ぎに行っていたと言います。

一方、アルくんの方は仔猫の頃、同居していた別の強いウサギに「ウサ様に逆らうな」と躾けられていたため、ゆずちゃんに出会った当初は少し離れた場所でビクビクしながら観察。しかし、元々穏やかな性格で他の動物とも仲の良い猫だったアルくんは、数日ほどでゆずちゃんに近付いて匂いを嗅いでみるようになり、1週間も経たないうちに一緒に昼寝をするほど距離が急接近。最初は密着されるとビックリして逃げていたけれど、段々と触れ合う時間が長くなり、グルーミングするべきか考え込むようになります。