歌手半崎美子が5日、故郷・札幌市の道新ホールで「半崎美子デビュー記念日コンサートwith武部聡志〜ありがとう道新ホール〜」を開催した。

 同日はメジャーデビューの日から丸7年となる記念日だが、6月に閉館される道新ホールに立つ最後の機会にもなった。同ホールは昭和38年の開館以降、数多のアーティストがそのステージに立ってきたが、北海道新聞社の本社移転に伴い、6月30日に閉館することが発表されている。

 半崎は開演前、インディーズ時代と変わらず、自らの影ナレで自身を紹介すると、デビュー当時毎日のように着用していたというさくら色の衣装で登場。7周年を札幌でライブをすることができる喜びと感謝を述べた。さらに音楽プロデューサー武部聡志氏のピアノ演奏と語り合うように、メジャーデビューアルバム「うた弁」に収録されているヒット曲「お弁当ばこのうた〜あなたへのお手紙〜」、“自身の楽曲が音楽の教科書に載ること”という半崎の長年の夢をかなえた曲「地球へ」や最新アルバム「うた弁4you」に収録されている「雪の消印」「途」など、アンコール曲を含む全17曲を熱唱した。

 アンコールの弾き語り後にサプライズで武部氏が花束を持って再登場すると、お客さんと一緒に「7周年おめでとう!」と叫んだ。半崎は号泣しながらも「皆さんの思いと自分自身の思いが1つになったことをより一層感じられたステージでした。これまで支えてくれて、この地に集ってくれた皆さん一人一人に感謝の気持ちを伝えたいです。新たな未来への一歩になりました」と語った。

 早々に完売し、満員となった客席の約700人の涙を誘ったかと思えば、3姉妹の三女らしく天真爛漫(らんまん)ぶりを見せつけて笑いも誘うなど、さまざまなジャンルの楽曲を手がける半崎らしく、盛りだくさんの記念コンサートとなった。また、半崎は自身のライブでは初めての経験だというスタンディングオベーションで幕を下ろした。