アイドルグループ「AKB48」の柏木由紀(32)が30日、東京・秋葉原のAKB48劇場で卒業公演を行い、250人のファンが集まるなか17年のアイドル生活に別れを告げた。

 ラストステージは、柏木の卒業シングルで初の単独センターを務めたAKBの63枚目のシングル「カラコンウインク」でスタート。ファンが大いに盛り上がる中、柏木は「ついに今日が来ちゃいましたけど、この後、みなさんが持つのかという熱量でコールをかけてくれるので、みなさんがずっと忘れないようなパフォーマンスをしたいです」と笑顔で話した。

 アンコールではピンク色のドレス姿で登場。卒業スピーチでは「このステージに立つと、初めてこのステージに立ったのを思い出す。まさか、中学3年当時の自分がこんなに長くアイドルを続けているとは夢にも思わなかった。毎日楽しかったし、ファンのみなさんがたくさん愛情をくれた」と17年間を振り返った。

 3月の卒業コンサートでは泣かなかったが、この日は途中で涙をこらえきれなかった。「17年の素敵な幕を閉じられました。今のAKBで卒業できて幸せでした。これからもファンの方がいる限り、ステージで歌って踊るので温かく見守ってほしいと思います。17年間、温かい声援ありがとうございました。本当に楽しかったです!」とスピーチを終えた。

 その後、AKBの総合プロデューサーを務める作詞家の秋元康さん(65)からの手紙を向井地美音(26)が代読。「柏木由紀は連続ドラマなんだ。2007年から見続けていないと分からない。いつまでも応援しています」などの文面に、「17年間、見続けていてくれていたんだなと思った。秋元先生、ありがとうございます」と感謝した。

 歴代のシングル曲「言い訳Maybe」「フライングゲット」「Green Flash」「桜の花びらたち」を熱唱。最後は柏木がキャプテンを務めていたチームBの代表曲で、特に思い入れがある「初日」で公演の幕を閉じた。

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 ♥柏木由紀(かしわぎ・ゆき) 1991年7月15日生まれ、鹿児島県出身。2006年12月にオーディションを経て第3期生としてメンバー入りし、07年にシングル「BINGO!」で初選抜入り。09年にTBS系情報番組「ひるおび!」のお天気コーナーに出演。13年1月から初主演ドラマ「ミエリーノ柏木」(テレビ東京系)が放送され、同年2月にシングル「ショートケーキ」でソロデビュー。昨年10月に初のスタイルブック「いくつになったって、アイドル」(竹書房)が発売された。165センチ、血液はB型。愛称はゆきりん。