レイズにマイナー行きを伝えられていた上沢直之投手(30)が27日(日本時間28日)、金銭トレードでレッドソックス(Rソックス)に移籍した。情報が錯綜(さくそう)しているが、どうやら期待された開幕メジャーは立ち消えとなったようだ。

 当初、Rソックスの地元スポーツニュースサイトのソックスプロスペクツは「上沢がレイズとの契約に盛り込まれていた『譲渡条項』を行使したため、Rソックスは開幕メジャーベンチ枠26人に加えなければならない」と報道。地元紙ザ・リパブリカンもトレード発表の当初、「上沢はレイズとのマイナー契約から開幕メジャーを勝ち取れなかったが、Rソックスでもメジャー枠に加えられるのかどうかは定かではない」と伝えていた。

 だが、同紙のクリス・コティッロ記者は日本時間28日午後に入り、X(旧ツイッター)で「Rソックスから『上沢直之を『マイナーリーグ・トレード』で獲得した』との確認が取れた。ということは、上沢はメジャー40人枠には加えられない(少なくとも、現時点では)。だが、公式にRソックスには所属するということだ」と伝えた。

 2月15日のレイズ地元紙タンパベイタイムズによれば、上沢とレイズのマイナー契約には、前出の譲渡条項、通称『late spring clause(晩春条項)』があるとしていた。具体的には3月23日時点で上沢をメジャー40人枠で迎えたいと他球団から打診され、さらにレイズがその時点で上沢をメジャー40人枠に加えなければ、移籍が可能になるというもので、これを上沢が行使したと伝えられ、そのためにRソックスでは開幕メジャーが約束されたものと思われていた。

 上沢はレイズでのオープン戦4試合(先発2)で防御率13・03と不振だったが、メジャーオープン戦の最終登板だった15日のオリオールズ戦は4イニングを4安打1失点。22日のマイナー戦も6回途中を1失点と上昇気配を見せていた。