大相撲夏場所（5月12日初日、東京・両国国技館）の新弟子2次検査が19日、東京・両国国技館で行われた。身長167センチ、体重67キロに満たなくても、運動能力テストを受けて入門を目指すのが2次検査。この検査に1人で挑んだ佐賀県出身の元村康誠（15）＝佐渡ケ嶽＝は運動能力テストの基準をクリア。内臓検査をパスすれば夏場所初日に合格が発表される。

　元村は身長159・5センチ、体重67・6キロ。戦後初の身長150センチ台の力士誕生となりそうだ。

　小4のとき出場した白鵬杯で、当時30キロだった元村が70キロの相手を熱戦の末に撃破。技能賞をもらう活躍で注目を浴びた。その運動能力は健在で、この日も50メートル走を7秒91で疾走。ハンドボール投げや立ち幅跳びなどで基準を楽々クリアした。

　「大相撲にいくのが夢でした。とにかく動いて技をかけて勝っていきたいです」と元村。高田川審判部長（元関脇安芸乃島）も「でかけりゃ強いわけじゃない。努力する素質がある人間が強くなる」と背中を押す。

　中学時代の3年間で身長が20センチ伸びた。これからの成長が楽しみだ。