◇19日 プレミアムGⅠ「第25回マスターズチャンピオン」4日目(徳島県・鳴門ボート)

 栄光と転落を骨の髄まで味わった”インの赤鬼”がまずは3年ぶりのGⅠ優出に挑戦する。

 予選ラストの4日目4Rで西島義則(62)=広島=が、執念の追い上げで飯山泰に競り勝ち、2着をもぎ取る。最終的な得点率を7・20として2023年4月の宮島69周年以来のGⅠ予選突破を果たした。

 00年にグラチャン、オーシャン、メモリアルと史上2人目のSG3連覇を達成。”最強戦士”の名をほしいままにしたが、02年・宮島グラチャンの優勝戦1号艇で当時の史上最高返還額となる痛恨のフライング。地元で犯してしまった大事故をきっかけに西島は華やかな表舞台から姿を消した。しかし、10年のこの大会の優勝によって、新鋭王座決定戦とマスターズチャンピオン制覇を成し遂げた最初のレーサーとなり再びスポットライトを浴びる。

 そのGⅠ優勝以降、特別戦Vからは遠ざかっているが「江口(晃生)より俺の方が進入が厳しいって? そんなことはないぞ」と、うそぶいて笑う”インの赤鬼”はいまだに健在だ。準優10Rは2号艇だが、1号艇の魚谷が待機行動で一瞬でも隙を見せれば喉元まで食らいつき、情け容赦なくインを奪いに行く!