◇19日 米女子ゴルフメジャー シェブロン選手権第2日(米テキサス州、カールトンウッズC)

 【ウッドランズ(米テキサス州)テッド・ムース】勝みなみ(25)=明治安田=は4バーディー、3ボギーの71で回り、通算5アンダーで5位。首位まで3打差で折り返した。アタヤ・ティティクル(タイ)ら2人が通算8アンダーでトップに立った。世界ランク1位で出場5戦連続優勝がかかるネリー・コルダ(米国)は、1打差3位。日本勢は10人のうち、9人が予選を通過した。

 特効薬は開き直りだった。勝は1番で20メートル以上のパットを沈めるなど、前半は2バーディー、ボギーなし。前日からの好調ぶりを続けていた。ところが、11番パー4の第2打が、嫌な打球音をたてて、まさかのシャンク。ボールは右ブッシュに飛び込んだ。アンプレアブルを宣言して、ボギーに。シャンクは一度出ると、その後も「続けて出るのでは」と、恐怖感に襲われる、ゴルファーにとって最も忌み嫌われる現象だ。勝は続く12番と14番もボギーにし、暗いムードを漂わせた。

 だが、ここで気持ちを切り替えた。「もう、シャンク出ろ、と思って思い切って振ることを意識した。だって、シャンクって、出そうと思っても出ないじゃないですか」。クラブフェースのネック寄りに当たるのが、シャンクの原因。逆に言えば、打点は1箇所しかない。そう考えて、出ない確率にかけた。すると、16番から本来の当たりが戻り、そのホールと18番をバーディーに。終わってみれば、しっかり優勝争いに食らい付いていた。

 「やっぱり、シャンクが出た11番で、ボギーで抑えられたのがよかったかな。ボギーで終わるのとダブルボギーで終わるのは、全然違うから」。苦境を乗り越えて、メジャー戦で初の首位争い。「いろんなものを吸収して、それを生かせたら、もっと上位に行ける。優勝も夢じゃないと思う。狙って頑張りたい」。勝の口から、ついに「優勝」の言葉が飛び出した。