中日の高橋宏斗投手(21)が、5日の神宮球場で行われるヤクルト戦で今季2戦目のマウンドに上がる。右腕は打撃タイトル上位に名を連ねるオスナ、村上、サンタナのクリーンアップを最警戒し、ツバメ打線を斬る。黒星がかさんだ4月後半から5月の反攻へ、若き侍が竜を再び上昇気流に乗せる。2日はバンテリンドームナゴヤで練習後、東京入りした。

 再浮上を期す5月、若きエース候補のシーズンも本格化する。今季2度目の1軍マウンドを前に、高橋宏の表情に気合がみなぎる。

 「僕がチームを勝たせられるかどうかが大事になってくる。今先発ピッチャーがすごく頑張っているので、誰かがダメだったときは誰かがカバーする。そういう気持ちを持ってやっていきたいです」

 対するのは、最下位ながらも3位の中日と0・5ゲーム差に付けるヤクルト。現在3連勝中と勢いに乗る。連勝を支えるのはオスナ、村上、サンタナの超強力クリーンアップだ。サンタナはセ・リーグの打率トップに立ち、オスナ、村上が細川の最多7本塁打に次ぎ6本。打点はオスナがセ最多、サンタナが2位タイにつけるなど、隙の無い中軸を形成する。

 もちろん、背番号19も3人を最警戒する。「内角の使い方がキーになると思う。内に投げるならバッターボックスのラインに投げるくらいの攻めの気持ちで、中には絶対にいれないという意識を持ってやりたい」。昨季、オスナを7打数無安打、村上を8打数1安打、サンタナは9打数1安打と抑え込んだ中軸トリオ斬りへ、意気込んだ。

 ツバメの本拠地は、今季初白星を狙う右腕にとって縁の深い球場でもある。中京大中京高時代は明治神宮大会で全国を制し、プロ入り後にはプロ初勝利を挙げた場所。「神宮球場は狭いですけど、投げづらいとか嫌だなという印象は全くないです」。過去2年間で計5試合30イニング⅓を投げ、3勝2敗防御率2・97と相性は悪くない。